記憶はまるで扱いにくい動物のようです。じっと座って何時間も勉強しても、なぜだかまったく身に付いていないことがあります。しかし、米誌「Times」に、潜在的学習には3つの要素が必要であり、それをコントロールするのは簡単だと載っていました。基本的に「潜在的な学習」とは、大量の情報を自分でも気が付かないうちに消化するということです。したがって、新しいことを学習したり、スキルを身につけたりする時は、以下の3つのことをしなければなりません。

  1. 大量に触れる

    当然だと思われるかもしれませんが、何かを学びたいと思った時は、それに完全に浸るのが、実際に学ぶということです。何かを覚えようとする必要はありません。ただ、その対象やスキルにできるだけ触れて、自分をさらすようにします。

  2. 練習する

    ある程度「できた」と思うと、人間は練習や学習するのをやめてしまいがちです。しかし、ある程度できるようになった、分かるようになったと思っても、繰り返し練習し、学習し続けましょう。

  3. 寝る

    学習したり記憶したりするのに、睡眠は欠かせないと言われています。脳は、寝ている間に記憶のパターンを認識したり整理したりして、それを恒久的に定着させているという研究もあります。つまり、徹夜で勉強するよりも、夜はきちんと寝て休息した方がいいということです。

結局、休みなく何かを無理矢理詰め込んで勉強するのではなく、できる限り常に触れるようにする方がいいということです。練習というのは常に役に立つものですが、常に何かを覚えようとしなければならないわけではありません。

以下のリンク先のTime誌の記事には、潜在的学習に秘められた科学を、例をあげてさらに分かりやすく説明しています。英語のみですが、興味のある人はチェックしてみてください。

Remember More Without Trying | Time

Thorin Klosowski(原文/訳:的野裕子)

Photo by Marcin Wichary.