2012年8月22日公開記事を、編集・修正して再掲載します。
Jefferson McDowell氏はIT専門家であり、節約や子育て、キャリアアップなどに関するブログ「See Debt Run」を運営するブロガーでもあります。今回はJefferson McDowell氏が「就職・転職面接で使える『逆質問』のヒント」を教えてくれました。
採用面接の最後に聞かれるお決まりといえば「何か質問はありますか?」でしょう。しかし、ほとんどの面接で必ずといっていいほど聞かれる質問にも関わらず、返答を準備していない面接者があまりにも多いように思います。場合によっては、この返答は面接の中でも一番大事なものになり得ます。返答によって、面接の担当者はあなたが何を一番重要視しているかがわかるからです。
最後の質問が「もうひと押し」か「ゴミ箱行き」かを左右する
万が一「いえ、聞きたいことはすでに聞きました」とでも答えようものなら、担当者には会社に興味がない、無関心な人だと思われてしまいます。さらに良くないのは、今までの面接の印象を一瞬で台無しにしてしまうような質問をすることです。「どのくらい在宅勤務をすることができますか?」、「PR担当になるには、どのくらいこのチームで働かなければなりませんか?」、これらは実際に面接で聞いた、悪い質問の例です。
このような質問をすると、「一番の重要事項はできるだけ会社に来ないようにすることか」だとか、「チームの成功のために働くことに本当は興味がない」と、思われかねません。ここで働くのは、もっとやりたい他のことのための足がかりにすぎないのかとさえ勘ぐられてしまいます。残念ながら、履歴書はゴミ箱行きの運命となってしまうでしょう。
逆にいうと、この質問は絶好のチャンスでもあるのです。良い質問を返せれば、自分のポジションが志望するところに合っているのかを確認できるだけでなく、面接官に多面的な考え方や問題解決ができる人だという印象を与えることもできます。
あらゆる状況に合わせて、3つほど質問を準備しておくのが理想的です。面接担当者が求めるような質問をするにはコツがあります。以下に、対人の面接でも、電話での面接でも使える質問の例を5つ挙げますので、参考にしてみてください。あらゆる面接で使える「最後の質問」5つ
私がもっとも気に入っている質問です。チームに空きがあるということは、何かすぐに必要なものがあるということです。新しいプロジェクトを始めようとしているところだったり、必要なのに欠けているスキルがあったりすることが多いです。出てきた答えがどんなものであれ、自分がその隙間を埋めるにふさわしい人間かをアピールする材料になるはずです。自分の経験や専門性が、間違いなく相手の求めるものであるということを説明できるようになります。
入社して一番のストレスといえば、環境に慣れつつ、周囲の状況を理解するのに時間が掛かることです。あなたがこのような質問をすると、できるだけ早く会社になじみ、すぐにプロジェクトに貢献する方法を探しているという印象を与えられます。また、そのプロジェクトに貢献できる人間だと、再度売り込めるのもポイントが高いです。担当者の返答によっては、次の面接や仕事に就く前に、磨きをかける必要があるスキルもわかります。
面接でどのようなやり取りがあったかにもよりますが、この質問で、自分は社内に新しい風を入れる人間になる、ということを担当者にアピールできます。会社というのは、基本的な仕事ができて、来る仕事をただこなして、給料がもらえればそれでいい、というような人が多いのがほとんどです。
ただおとなしく仕事をこなしていれば満足というのではなく、何かを変えてやろうというような人を求めている場合は、このような問いかけがいいでしょう。自分の存在感をアピールできるだけでなく、その会社が自由にさせてくれるだけの余裕があるのか確認もできれば、入社後ものびのびと仕事ができるようになります。
この質問は、直属の上司や同僚となる相手ではなく、重役に対して使うと有効な質問です。こびへつらうのが好きな人はいないでしょうが、重役に対してもオープンで正直にコミュニケーションをしようとしていることが伝わり、大きく点数が稼げるはずです。また、自分が将来の重役候補になれるかどうかのバロメーターとしても使えます。転職者なら、前職でどのように会社の成功に貢献してきたか、という話にもつなげられます。
この質問は最後でなくても、場を和やかにするのにいつでも使えます。面接の時にありがちな緊張感をなごませてくれるはずです。相手が答えに窮していたら、負担が軽くなるように手助けしましょう。ポジティブな答えが返ってきたら、自分がその職場にはかなりふさわしく、そのポジションで貢献できることが楽しみだということを強調しましょう。
これらの他にも、面接を控えている人は何かしらの返答を準備しておきましょう。「何か質問はありますか?」と聞かれるのは、ほぼ間違いないですから。
いかがでしょうか。日本の就職面接、特に新卒での総合職採用では、チームやプロジェクト単位での質問はややフィットしない場合もありそうです。その際には、対象をチームではなく会社規模にする、面接担当者のチームについて聞くなど、アレンジしてみてください。
いずれにせよ大切なのは、最後の逆質問であなたが必要であるかを担当者が見極めるための材料をしっかりと残すことでしょう。そして、最後だけでなく、面接は「最初の2分」で決まるかもしれない、というのも忘れずに。
The Job Interview That Is ALWAYS Asked: "Are There Any Questions That You Have For Us?" | See Debt Run
Jefferson McDowell(原文/訳:的野裕子、補:ライフハッカー[日本版]編集部)
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