敏腕クリエイターやビジネスパーソンに学ぶ仕事術「HOW I WORK」シリーズ番外編。米Lifehacker編集部のメンバーが、それぞれの仕事術を紹介します。今回は、ライターのソリン・クロソウスキー(Thorin Klosowski)の登場です。
毎週1回のペースで有名人を紹介するこのコーナーですが、私たちメンバーにも順番が回ってきました。今日は私、ソリン・クロソウスキーが、愛するアプリ、ハックなどをお伝えします。
── 「これがないと生きられない」というアプリ・ソフト・ツールは?
昨年後半、本を書いていたので(それについてはまた後日)、「Ulysses」と「Word」をよく使っていました。もっと具体的には、「Simplenote」「Google Docs」、それから、シアトルは本当にシアトルっぽいので、「Dark Sky」も毎日使っています。「Instagram」が大好きなんですが、その主な理由は、毎日ついついヘンなものを探してしまうことです。もうひとつ、Leathermanの「WAVE」も。優れたマルチツールは、誰にでも必要ですからね。
── 仕事場はどんな感じですか?
物を減らして、できるだけシンプルなデスクを心掛けています。このデスクは、昨年に自作したもの。Home Depotで買った安物の材木がぱっくり割れてしまわないよう、4.5kgものシェークスピア全集でiMacを支えているのですが、今でも何とか壊れずにもってくれています。
デスクには、Audysseyの「Lower East Side Media Speaker」が2つ、Audio Technicaのノイズキャンセリングヘッドホン、Blueの「Yeti」USBマイク、3DS、そして卓上植物「Tetsuo」を置いています。
iMacの後ろには、Twelve Southの「Backpack」に、MacBookを置いています。デスクの中には、ノート、スケッチパッド、カッティングボードがたくさん。椅子はHerman Millerの「Aeron」です。
── お気に入りの時間節約術は何ですか?
朝起きる必要がないように、シャワーで寝ます。って、確かに時間節約にはなるけど、そんなバカげたことはしません(笑) いえ、私は何にでも、シンプルを心掛けるようにしています。できることはアウトソースして、同じツールを使い続け、ガジェットのアップグレードはほとんどしません。それよりも、もっと大事なことは、自分を退屈させ、あえて集中力を途切れさせることです。私はかつて、退屈する暇もないほどスケジュールを詰め込んでいました。でも、それは脳にとっていいことではなかったのです。退屈は、新しいアイデアやクリエイティブな何かを考える時間をくれます。ですから、クリエイティブな考え方にトライし、継続するために、ヘッドホンをせずに散歩に出かけることがよくあります。
── 愛用中のToDoリストマネージャーは何ですか?
Simplenoteと自分の頭だけです。でも、納期の厳しい仕事に関しては、iOSで「Calendars 5」、Macで「Fantastical」を使って、進捗管理をしています。
── 携帯電話と PC 以外で「これは必須」のガジェットはありますか?
いちばん大事なのは、「Kindle」でしょうか。それに、Roland「SH-201」も。これがないと、曲作りがラップトップ上に限定されてしまいます。Logitechの「UE Boom Mini」Bluetoothスピーカーも大好きです。これがあれば、キッチンでの料理や船上でのパーティなど、何もかもが楽しくなります。
私のバックパックとサイクリング道具も、このカテゴリーに入ると思います。コーヒーはガジェットですかね? 飲みすぎるのは好きじゃないけど、なくては生きられないのは本当です。コーヒー愛好家の鉄則を破り、Bonavitaのドリップコーヒーメーカーを使っています。なぜかって? 本当はAeroPressが好きなんですが、毎朝1杯ずつそうやって淹れるほどでもないからです。
── 日常のことで「これはほかの人よりうまい」ということは何ですか?
さも興味があって(たいていはあるのですが)、博識なふりをして(ほとんどの場合そうではありません)、いい人かのように(これは議論の余地あり)、質問をすることです。いつからか、相手に気に入ってもらう最も簡単な方法は、質問をすることだと気が付いたんです。それ以降、これが私の世間話の鉄則になっています。
── 仕事中、どんな音楽を聴いていますか?
もうかれこれ3年ぐらい、どんなことがあろうと、Spotifyでずっと同じプレイリストをかけています。このプレイリストはほとんどがインストゥルメンタルで、ジャンルはバラバラ。ときどき曲を追加しています。執筆していないときは、若いころのいろいろな音楽(ひどいものがほとんどですが)を聴いて、ノスタルジックな旅に出ます。
── 現在、何を読んでいますか?
今は、David Mitchellの『Bone Clocks』です。Scott McCloudの『The Sculptor』を入手したばかりですが、まだ読み始めていません。『Understanding Comics』は、これまででいちばん好きな本です(コミックに限らず、何かをクリエイトする人には便利だと思います)。
── この仕事を始めてからの数年間で、職場とあなた自身の何が変わりましたか?
そうですね。とにかくスタッフが増えました。守備体制も変わりましたし、新しいサブブログも複数立ち上がりました。つまり、いろいろなことが変わりましたね。そして、やり方が変われば、普段とは違う考え方が必要です。私がライフハッカーで書き始めてから3年になりますが、その間に私たちはテクノロジーとずいぶん打ち解けてきました。そろそろピークに達したかと思うときもあれば、まだまだ大きなチャンスが眠っていると思うときもあります。モノのインターネット(IoT)なんてヘンな呼び方のものや、ウェアラブルなど、テクノロジーがどこに向かっているのか、次は何が来るのか、そして、それをどのように利用すればよいのかに非常に興味があります。私自身の変化としては、さまざまなトレンドを見るようになったことと、幅広いニュースに注目するようになったことでしょうか。
── あなたは外向的ですか、内向的ですか?
この質問への正しい答え方というのがわかりません。ある面では、人とあまりにも長い時間を過ごすとヘトヘトに疲れてしまいますが、全体としては、アパートに1人で座っているよりも、友達とだらだら過ごす方が好きです。最近の基本ルールは、何かとかち合わない限り、どんな計画にも「Yes」と言うこと。それから、どんな話題でもいいので、知らない人と話すのも大好きです。歳をとるごとに、その傾向は強まっています。
── 睡眠習慣はどのような感じですか?
夜は11時から1時の間に寝ます。何時に寝ても、7時半に起きます。週末には、自分の脳に無理やり朝5時に起こされることも。それはもう、本当に恐ろしい事態です。
── この1年でもらったアドバイスの中でベストなものを教えてください
去年の後半、ちょっと厳しい時期があって。それを乗り越えたあと、ある友人に「あなたは昔のあなたじゃないの」と言われました。彼女の言いたかったことは、とてもシンプル。自分が自分に期待していることの大半は、今の自分ではなく、過去の自分を基準にしている。そして、そのような期待は、たいてい完全に的外れだと。その言葉を聞いて、はっと目が覚めました。
Thorin Klosowski(原文/訳:堀込泰三)