2025年が始まった。今年は何か新しいことを始めてみたいと思っている人も多いはず。
そこで、生成AIを使ってみてはどうだろうか。プレゼン資料の作成、画像の生成、最新情報の収集など、仕事や学習をサポートしてくれるツールを無料で始められる。
「生成AIことはじめ」では、AIを初めて使う人に向けて、知名度の高い生成AIツールを紹介する。第1弾は「ChatGPT」だ。
アカウント登録なしでも使える
ChatGPTは、質問や相談に対して自然な対話で応えてくれるAIアシスタントだ。OpenAIが開発・運営し、マイクロソフトが主要パートナーとして出資している。
個人向けには、無料版、Plus(月額20ドル)、Pro(月額200ドル)の3つのプランがあり、上位プランではより高度なAIモデルや機能を利用できる。
無料版はアカウント登録なしでも利用できるので、まずはウェブサイトにアクセスして試してみよう。
また、アカウントを無料で登録すると、ファイル添付などの機能も使えるようになる。
無料版でも、基本的な会話機能やファイルの読み込み、ウェブ検索といった機能は制限なく使うことができ、日常的な使用には十分な機能が揃っている。
初めてChatGPTを利用する場合は、まず無料版でアカウントを登録することをおすすめする。
実際に使ってみよう
1. タスク管理をスマートに
日々のタスク管理にChatGPTを活用すると、頭の中にあるアイデアや予定を整理できる。箇条書きで思いつくままに入力するだけでOKだ。
そうすると、ChatGPTはこれらのタスクを緊急性や重要度に基づいて整理し、具体的な行動計画まで提案してくれる。
また、「具体的なステップを教えて」と聞けば、各タスクの実行手順も細かく提案してくれる。
このように、ChatGPTは箇条書きのアイデアを論理的な文章へと展開することが得意だ。
仕事の企画書やブログの記事など、アイデアを練る段階で活用するのも面白い。思考の整理をスムーズに進められる。
2. メール返信の作成
ChatGPTは、メールの返信を作成する際の強力な支援ツールだ。受信メールの内容をテキストとして貼り付けるか、メール画面のスクリーンショットを共有すれば、文脈を理解した適切な返信文を提案してくれる。
画像での共有は、メールの形式や雰囲気もAIが理解できるため、より状況に適した返信を得られる利点がある。
例えば、スケジュール調整の返信や、お問い合わせへの回答など、日常的なメールのやり取りで活用できる。
最初は基本的な返信案を提案してもらい、そこから「もう少しカジュアルな表現で」「理由も添えて」「結論を先に書いて」といった指示を追加することで、状況に応じた調整も簡単にできる。
ChatGPTは提示された情報から適切な文面を組み立て、ていねいさのレベルや詳細度を調整しながら、最適な返信文を提案してくれる。
メール作成の時間を短縮できるだけでなく、適切な言い回しや文章構成のモデルとしても参考になるだろう。特に、大量のメールへの対応が必要な場面で、作業効率の向上に役立つ。
3. 英語学習のサポート
音声認識を使えば、ChatGPTは英会話の練習相手にもなる。
音声認識のボタンを押し、「英会話の練習がしたい」と話しかけるとChatGPTの言語が英語に切り替わる。自信がない人は「初心者向けの英会話」と伝えれば、基本的な表現を使ってくれる。
なお、スムーズな会話を実現する「高度な音声モード」は無料版だと月間の制限時間があり、制限時間に達すると利用できなくなる。
会話だけでなく、英語で書いた文章の添削にもChatGPTは役立つ。
例えば「これまでの私の英語の文章に含まれる文法やスペルのミスを指摘してください」と依頼すれば、ChatGPTは文法的な誤りや不自然な表現を解説してくれる。
単純に誤りを指摘するだけではなく、なぜその表現が適切でないのか、どう改善すべきなのかも具体的に説明してくれるため、上達につながりやすい。
より高度な機能が必要になったら有料版も
ChatGPTは、無料版でもアイデアの整理や画像理解、文章作成など、実用的な機能が利用可能だ。初めは小さなタスクから始めて、徐々に活用範囲を広げていくことをおすすめする。
ChatGPTは無料版でも十分便利に使えるが、Plus版では応答速度の向上や、新機能への早期アクセス権の付与など、機能がアップする。
まずは無料版を試してみて、より高度な機能が必要だと感じたらアップグレードを検討してみよう。
執筆:石井 徹[モバイル・ITライター]、編集:松本和大
Tech Insiderより転載(2025.01.02)