データ活用、AI、ビジネス創造
AIでデータを活用し、新しいビジネスを創造、あるいは業務改善を行う動きは、ここ数年でますます高まってきています。しかし、実際に企業活動を行う多くの方々にとってはデータとAIはいまだ理解しがたいものであり、業務の電子化やブランディングのように、費用対効果がある程度推し量れるものにはなっていません。そもそもどのデータをどのように使うと効果的なのか、その糸口を見つけることも困難な場合すらあるでしょう。新規事業の計画では、データにもとづく将来シナリオの策定が求められますが、技術の競争優位性やマーケットの未来展望をデータによって描くことは容易ではありません。
このような状況では、研究者の能力が高く発揮されます。研究者は単に技術を持つ、あるいは知識を持つものではなく、幅広い視点から技術を理解し、社会や産業とのつながりを俯瞰しています。本講演ではAIやデータマイ二イングの最新研究状況、今までは効果的に行えなかったマーケットデータなどの時系列のクラスタ解析や、数理的側面から見たSNSの解析技法などをご紹介するとともに、過去の事例を参照し、研究者によるビジネス創造にどのような特色があり、何が優れているのかをひもとき、一般のコンサルタントやシステム導入との違いを解説します。