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ソフトバンク城島健司CBO「遅かれ早かれ、正捕手はいなくなる。それが今年だったということ」

公開日: 更新日:

城島健司(ソフトバンク/チーフベースボールオフィサーオフィサー/48歳)

 2012年に阪神で引退後、19年オフにソフトバンクの「球団会長付特別アドバイザー」として球界復帰した城島健司氏。24年からは「シニアコーディネーター」を兼務し、昨年11月にはCBO(チーフベースボールオフィサー)という新設の役職に就いた。いわゆる「最高野球責任者」として、編成に携わる城島CBOに、「王イズム」の継承、昨季まで正捕手を務めた甲斐拓也(現巨人)のFA移籍に伴う後継者問題についてどう考えているのか、直撃した。

  ◇  ◇  ◇

 ──昨季は小久保監督が就任1年目で4年ぶりのリーグVを果たした。

「僕がCBOの話をいただいた時、真っ先に相談したのが小久保さんなんです。コーディネーター制もそうですが、チームで新しいことに取り組むためには、一軍監督の協力が必要。フロントのトップになる僕、現場のトップである小久保さんには、ともに『王イズム』を次の時代にもつなげていきたい、という共通点がある。だから小久保さんも『やろう』とうなずいてくれた。小久保さんが未来の現場に、僕が未来のフロントに王イズムを継承する共同作業。もし、監督が小久保さんでなければ、僕はこの仕事を引き受けてなかったと思いますし、これがCBOの仕事で一番重要なものだと思います」

 ──小久保監督とは「王イズムの継承」で意見が一致している。

「王会長の教え、野球を後世に残すという方向性は同じです。おそらく、ウチのようなチームはよそにはあまりないと思いますよ。普通、監督が代わればチーム方針は百八十度変わることが多いでしょう。そこでうまくいかなければ、方針を戻したり……。結果、あまり変わってないケースが多いんですよね」

 ──その点、ホークスは……。

「王会長が(1995年に)ダイエーの監督になられて以降、秋山さん、工藤さん、藤本さん、小久保さんと、王会長の考えを継承して30年、同じ方向に進んでいる。こんなチームはあまりよそにないと思うんですよ」

 ──編成面について、甲斐拓也が巨人にFA移籍し後継者の育成が急務といわれている。

「それは僕ではなく、コーディネーターや現場のコーチ陣の仕事なので……。ただ、突然、甲斐が抜けると決まったわけじゃありませんから。だから、慌てて補強もしていないじゃないですか。これまで甲斐がいたらチャンスをもらえなかった捕手たちが競うことで、既存の人材で十分にやってくれるという、組織としての判断だと思います。みんな、甲斐が抜けたことばかり聞くけど、プロ野球はどのポジションも常に競争ですからね。誰かが正捕手に定着したからといっても、その選手は甲斐ではないし、『甲斐の穴』が完全に埋まるわけでもない。こういう時こそ組織力が大事なんですよ」

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