その速きこと風のごとく-。スプリント転向3戦目のソンシ(牡4、中内田)が29日、シルクロードS(G3、芝1200メートル、2月2日=京都)に向けて栗東坂路で追い切られた。

朝日に照らされた胸前の筋肉を輝かせ、回転の速いフットワークで登坂。馬なりのまま4ハロン53秒1-11秒9と、さすがの脚力を見せつけた。中内田師は「サラッと整える程度。動きはいつも通り。しっかりしてきたのが体に表れてボリュームアップしている」と充実ぶりに目を細めた。

決して無理をさせず“動かざること山のごとし”の中内田厩舎が、中2週での参戦に踏み切った。若き名将は「高松宮記念(G1、芝1200メートル、3月30日=中京)を考えるとまだ賞金が足りないので、ここで加算できれば。前走後は楽をさせて無事を確認してから徐々に立ち上げた。(右回りでも)前々走で2着まで差してきているし、左右差も問題ないと思う」と見込む。その兵法に導かれ、群雄割拠の短距離界で天下統一を狙う。【太田尚樹】