能の演目にも多く登場する平家ゆかりの地である「宮島」。その美しい景観から現在でも日本三景として有名な観光地となっています。宮島の玄関口、宮島桟橋から嚴島神社に続く通称”清盛通り”とも呼ばれる表参道商店街は、350m程のアーケードに約70の飲食店や土産物店が建ち並ぶ宮島のメインストリートです。テイクアウトのワンハンドグルメ(片手で食べられるグルメ)がとても充実していて、手軽に宮島名物を楽しめます。
本記事では宮島の食べ歩きグルメの宝庫・表参道商店街を中心に、美味しい旅のお供を探しに出かけましょう。
本コラムでご紹介の宮島グルメ/店名一覧
- 牡蠣・穴子
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焼牡蠣「沖野水産 直営店」「みやじま華屋敷」「かきふくまる」 / あなご天串「開運処 仁舎」 / あなごめし串「牡蠣フライ串と麦酒」
- B級おつまみ
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ぺったらぽったら「和奏 ぺったらぽったら本舗」 / 宮島でがんす「博多屋」
- もみじまんじゅう
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揚げもみじ「紅葉堂」/コロコロもみじ「やまだ屋 宮島本店」/ もみじクロワッサン「宮島観光センター鳥居屋」
- 宮島スイーツ
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あんころね「古今果anco」/ ソフトクリーム「伊都岐珈琲」
- ドリンク
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クラフトビール「MIYAJIMA BREWERY」/ 広島レモンソーダ「GEBURA」
宮島名産の海の幸 牡蠣・穴子を手軽に楽しもう
霊峰・弥山の原始林からミネラルがたっぷりと流れ込む海域で育つ宮島牡蠣は、牡蠣の一大産地・広島の中でも、とくに身が大きく濃厚な旨味があると言われています。食べ方はさまざまありますが、宮島では焼き牡蠣を多く目にします。
宮島牡蠣を生産する「沖野水産 直営店」では採れたての牡蠣を使った焼き牡蠣に出会えます。絶妙な火加減でふっくらと焼き上げ、鮮度にこだわる生産者ならではの味わいです。
宮島では焼き牡蠣の味付けのバリエーションも豊富です。「みやじま華屋敷」の醤油バターや味噌バター、「かきふくまる」のガーリックバター、チーズマヨネーズなど、文字通りスタンダードとは一味違った焼き牡蠣が楽しめます。
穴子を使ったグルメでは「開運処 仁舎」のあなご天串があります。穴子を丸ごと1本使った天ぷらはボリューム満点で、満足感と共にあなごをたっぷり味わえます。
また、名物あなごめしもワンハンドフードに。「牡蠣フライ串と麦酒」のあなごめし串は、きりたんぽのように棒状に丸めたあなごめしを串揚げにしたものです。普段は座って食べる宮島グルメを食べ歩きメニューにした斬新なアイデアの一品です。
手のひら程の大きさがあるふっくらジューシーな焼き牡蠣
シンプルに塩でいただくあなご天串
小腹を満たすB級グルメ系おつまみ
表参道商店街に並行した海沿いの道に「和奏 ぺったらぽったら本舗」があります。ぺったらぽったらとは、もち米ベースのおにぎりに牡蠣やあなごを乗せ、甘辛の醤油だれを塗って炭火で焼いたもの。醤油の焦げる香ばしい匂いに惹かれて、多くの観光客が足を止めます。
がんすは、呉市を中心に親しまれているソウルフードで、魚のすり身に野菜や一味唐辛子などを混ぜ、パン粉をつけて揚げたフライです。宮島では「博多屋」の宮島でがんすが人気です。クリーミーなすり身とサクサクの衣の相性が抜群で、後を引く味です。
定番から個性派まで種類豊富なもみじまんじゅう
広島銘菓もみじまんじゅうは、紅葉の名所・紅葉谷のもみじを模って作られたのが始まりで、宮島が発祥の地と言われています。そんな元祖・宮島には、定番から個性派まで様々なもみじまんじゅうがあります。
創業100年を超える老舗「紅葉堂」が考案したのは、もみじまんじゅうを天ぷらにした揚げもみじ。その最大の魅力はサクッとした衣とふわふわの生地が生みだす絶妙な食感です。シンプルな調理法ながら、圧巻の美味しさがあります。
作りたての揚げもみじが買える「紅葉堂」製造工程も見学できる
あんこ・クリーム・チーズ・瀬戸内レモン・レアチーズの餡が楽しめる揚げもみじ
「やまだ屋 宮島本店」では、ひと口サイズのもみじまんじゅう・コロコロもみじを発見。はちみつフロマージュ、抹茶、あんバターなどのディップで食べる新タイプです。ちなみに同店では、もみじまんじゅうの手作り体験(要予約)も行われており、自分で作ったもみじまんじゅうも楽しめます。
さらには、粒あんやチョコ、アップルなどの餡をクロワッサン生地で包み、もみじの型で焼き上げた「宮島観光センター鳥居屋」もみじクロワッサン。本来のカステラ生地のものとは違いますが、もみじを模っているという意味では、個性派もみじまんじゅうと呼んでもいいでしょう。
餡なしのもみじまんじゅうにディップをつけて楽しむ
コロコロもみじ(8個入り)
バターの匂いが香ばしいもみじクロワッサン
和洋折衷おやつやソフトクリームにも注目!宮島スイーツ
宮島には注目の食べ歩きスイーツがまだまだあります。
「古今果anco」の看板商品・あんころねは、パイ生地のコロネにあんことカスタードや抹茶味のクリームを絞った和洋折衷のお菓子。片手に収まるサイズ感が食べ歩きにぴったりな宮島スイーツの新顔です。
宮島には食べ歩きスイーツの王道、ソフトクリームも健在です。 市場の約5%しかないという高品質の希少なコーヒーを使った「伊都岐珈琲」のスペシャリティコーヒーソフトクリームは、エスプレッソを練りこんだ大人の味です。
大正14年から続くもみじまんじゅうの老舗・藤い屋がてがける「古今果anco」あんころね
「伊都岐珈琲」スペシャルティコーヒーソフトクリーム
宮島のクラフトビールとご当地サイダー
弥山の天然水でクラフトビールを仕込む島内唯一の醸造所「MIYAJIMA BREWERY」。1階のビアスタンドでは、定番3種・季節限定のなかから、常時5種類ほどの生ビールを販売しています。飲みくらべセットを選べば、気になるビールをあれこれと楽しめます。
「GEBURA」は、無農薬の広島レモンで作るレモンシロップを使ったメニューが豊富なドリンク専門店。数あるメニューの中で定番となっている広島レモンソーダは、爽やかさの中に豊かな風味が感じられる、宮島きってのご当地サイダーです。
併設の醸造所で作られた出来立て生ビールの飲みくらべセット
「GEBURA」の広島レモンソーダ。
飲み終えたカップを持って行けば200円でおかわりができる
目も心もお腹も満たしてくれる宮島の旅
宮島には、歴史ある建造物や神社仏閣、四季折々で変化する自然など、多くの見どころがあります。また、嚴島神社には能楽に関心のある方にとっては興味深い、日本で唯一海中に建てられた能舞台もあります。
もし、宮島を訪れる機会があるならこのような日本の名所をめぐって目と心を満たし、ワンハンドグルメ(片手で食べられるグルメ)でお腹を満たすというのはいかがでしょうか? 数多くある食べ歩きメニューをつまみながら、宮島散策をお楽しみください。