本書は、顧客に価値を届けるプロダクトを作り出すプロダクトマネジメントについて学ぶ本です。プロダクトマネジメントを理解することで、企業がビジネス目標を達成しながら、顧客の課題を解決する方法を解説します。はじめにプロダクトマネージャーの役割と責任を定義し、優れた意思決定を促す戦略の立て方を紹介します。実験と最適化によって作るべきプロダクトを決めるプロセスを解説し、最後にプロダクト主導の組織を支えるための文化や方針を紹介します。
市場で競争力を維持するには、組織はアウトプットよりもアウトカム(成果)に焦点を当てた顧客中心の方針を採用する必要があります。アウトプットを重視してしまう企業は、顧客のニーズではなくスケジュールを優先し不要な機能をリリースする「ビルドトラップ」に陥ります。
このビルドトラップを避け、顧客の課題にフォーカスするプロダクトマネジメントの原則を解説する本書は、規模の大小を問わずすべてのプロダクトチーム、マネージャー、プログラマ、アーキテクト、デザイナ、マーケターに必携の一冊です。
プロダクトマネジメント
―ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける
Melissa Perri 著、吉羽 龍太郎 訳
- TOPICS
- Business/Essay
- 発行年月日
- 2020年10月
- PRINT LENGTH
- 224
- ISBN
- 978-4-87311-925-0
- 原書
- Escaping the Build Trap
- FORMAT
- Print PDF EPUB
正誤表
ここで紹介する正誤表には、書籍発行後に気づいた誤植や更新された情報を掲載しています。以下のリストに記載の年月は、正誤表を作成し、増刷書籍を印刷した月です。お手持ちの書籍では、すでに修正が施されている場合がありますので、書籍最終ページの奥付でお手持ちの書籍の刷版、刷り年月日をご確認の上、ご利用ください。
正誤表
第2刷までの正誤表
2021年5月25日更新
・p.44 3行目
【誤】スクラムチームや小さなチームがなければ、検討中のプロダクトに関する戦略的な作業や検証作業を行うことになるでしょう。
【正】スクラムチームがなかったり、チームが小さかったりすれば、プロダクトマネージャーが検討中のプロダクトに関する戦略的な作業や検証作業を行うことになるでしょう。
【誤】スクラムチームや小さなチームがなければ、検討中のプロダクトに関する戦略的な作業や検証作業を行うことになるでしょう。
【正】スクラムチームがなかったり、チームが小さかったりすれば、プロダクトマネージャーが検討中のプロダクトに関する戦略的な作業や検証作業を行うことになるでしょう。
目次
本書への推薦の言葉 訳者まえがき はじめに 謝辞 第I部 ビルドトラップ 1章 価値交換システム 2章 価値交換システムの制約 3章 プロジェクト / プロダクト / サービス 4章 プロダクト主導組織 4.1 セールス主導 4.2 ビジョナリー主導 4.3 テクノロジー主導 4.4 プロダクト主導 5章 私たちが知っていること、知らないこと 第II部 プロダクトマネージャーの役割 6章 悪いプロダクトマネージャーの典型 6.1 ミニ CEO 6.2 ウェイター 6.3 プロジェクトマネージャーだった人 7章 優れたプロダクトマネージャー 7.1 技術の専門家とマーケットの専門家 7.2 優れたプロダクトマネージャー 7.3 「なぜ」から始める 7.4 1つの役割、たくさんの責任 8章 プロダクトマネージャーのキャリアパス 8.1 アソシエイトプロダクトマネージャー 8.2 プロダクトマネージャー 8.3 シニアプロダクトマネージャー 8.4 プロダクト担当ディレクター 8.5 プロダクト担当 VP 8.6 最高プロダクト責任者(CPO) 9章 チームを構成する 9.1 マーケットリーのプロダクトチーム 第III部 戦略 10章 戦略とは何か? 11章 戦略のギャップ 11.1 知識のギャップ 11.2 アラインメントのギャップ 11.3 効果のギャップ 11.4 自律的なチーム 12章 良い戦略フレームワークを作る 12.1 戦略展開 12.2 戦略策定 13章 企業レベルでのビジョンと戦略的意図 13.1 企業のビジョン 13.2 戦略的意図 14章 プロダクトビジョンとポートフォリオ 14.1 プロダクトビジョン 14.2 プロダクトポートフォリオ 第IV部 プロダクトマネジメントプロセス 15章 プロダクトのカタ 15.1 コンテキストがすべて 16章 方向性の理解と成功指標の設定 16.1 プロダクトの指標 16.2 海賊指標 16.3 HEARTフレームワーク 16.4 データを使って方向性を決める 17章 問題の探索 17.1 問題を理解する 17.2 ユーザーはアプリケーションを欲しいわけではない 17.3 思い込みを排除して創造的になる 17.4 問題を検証する 18章 ソリューションの探索 18.1 学習のための実験 18.1.1 コンシェルジュ 18.1.2 オズの魔法使い 18.1.3 コンセプトテスト 18.2 ちゃんとした実験が不要なとき 18.3 複雑な業界での実験 18.4 内部プロダクトでの実験 18.5 マーケットリーでの適切なソリューションの選択 19章 ソリューションの構築と最適化 19.1 プロダクトビジョンを進化させる 19.2 作業に優先順位をつける 19.3 実際の完成の定義 第V部 プロダクト主導組織 20章 アウトカムに着目したコミュニケーション 20.1 ケイデンスとコミュニケーション 20.2 ロードマップとセールスチーム 20.3 プロダクトオペレーション 21章 報酬とインセンティブ 22章 安全と学習 23章 予算編成 24章 顧客中心主義 25章 マーケットリー:プロダクト主導企業 おわりに:ビルドトラップから抜け出してプロダクト主導になる 付録A 企業がプロダクト主導かどうかを判断する6つの質問 索引