小さいアイデアだとしても「新しいこと」には価値がある
ーーブルーパドルを設立されるまでの経歴を簡単に教えてください
独立前は2010年から6年半程、株式会社カヤックでデザイナーとプランナーとして働いていました。2016年に独立して、デジタルコンテンツのプランニングとデザインを中心にやっています。
ーー独立されたきっかけというのは?
会社名である「ブルーパドル」の“パドル”は、“水たまり”を意味しています。ビジネスで、競争のない未開拓市場である「ブルー・オーシャン」を探すことは難しいけれど、もっと小さなブルーオーシャン、水たまりサイズのものであれば発見できるだろうということで、この名前をつけました。小さいアイデアだとしても「新しいこと」には価値がある。仕事の大小ではなく、単純にそのものの新しさとか、チャレンジがあるかどうかというところが自分にとって一番価値が高いと思ったので、自然と独立する流れになりました。
ーー現在の業務内容についてもう少し教えてください
いわゆるクライアントワークとして広告・PRの企画制作と、純粋に作品をつくる自社コンテンツ事業をやっています。
自社コンテンツとして、「5歳児が値段を決める美術館」というものを発表して、かなり広がりましたね。取材依頼もたくさん来ました。
その瞬間の自分の状態に合ったタスクに向かうことが効率化の決め手
ーー1日のスケジュールをどんな風に組み立てているのでしょうか?
理想は、前日の夜0時から1時までには寝て、朝7時過ぎに起きる。そして8時からすぐに仕事を始めます。朝食もあまり食べすぎず、起きたらヒゲを剃って、服を着て、すぐに自転車でここ(自宅近くに借りている作業スペース)に来て、なるべく早く作業をスタートする。SNSを見ないことなども含めて、仕事前にノイズをなるべく入れないということがポイントです。8時~14時までの6時間を作業時間にしています。
ーー作業時間の使い方をもう少し詳しく教えてください
6時間を3分割して、2時間×3回と考えるようにしています。そこでガッと集中することで、大きなタスク3つを終わらせることができる。14時から1時間ほどランチでランチをとったあとは、昼寝を30分取ります。昼寝によってもう一度朝がやってくるというか、頭がリセットされるので、一旦家に帰ってしっかり寝るようにしています。
昼寝のあとは、16時~18時までの2時間でアイデア出しなどをやる。パソコンの前でやると、別の作業をしてしまったりして中途半端になるので、カフェなどに入って違う環境でやるようにしています。18時以降はフリーな時間帯。20時~22時くらいには、近所のブックカフェで読書や目標レビューというか、自分の日常生活についてゆっくり考える時間をとっています。
1日の中だけでも、刻々と自分の状態が変わっていくわけで、そのときの自分の状態に一番合ったタスクをやることで効率が上がります。
過去の自分を美化しないために記録を残す
ーースケジュールの管理は具体的にどんなツールを使っているのでしょうか?
Googleカレンダーを使って、青がミーティング、緑が移動といったかたちで色分けしています。一旦スケジュールを組んでみると、青と緑が変な風に混ざっているところがあったりして、そういう時間ってあんまり大した作業ができない。そうなってしまった場合は、メール返信などの雑務的なものをやるようにしていますが、できるだけ“この日はミーティングの日”という風にまとめるように意識しています。
打ち合わせや外出の予定以外に、こまかいタスクや仕事外のことも入力するようにしています。そうすることで、後々振り返ったときにその日の効率がどうだったが確認できる。記憶だけに任せてしまうとどうしても美化されるんですよね。たとえば徹夜をした場合、徹夜をしたという事実が頑張ったという記憶にすり替わる。でも実は大したことはできていなかったりとか。このミーティングは意味がなかったなとか、そういう部分を確認して無駄を潰していけたらと思っています。
ちなみに仕事上のスケジュールは社内共有になっているので、相方のプロデューサーが僕の予定を抑えるときにも使えるし、顔を合わせていなくてもお互いがどんな風に働いているか確認できるようになっています。