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<書誌情報>

原作:濱田轟天 作画:瀬下猛
講談社 モーニング掲載

 

<作品紹介>

幼少期に国際テロ組織に拉致され、戦闘工作員となった男・島崎慎吾。30年の時を経て、故郷である日本に帰ってきた彼は、新天地で平和な日常を手に入れられるのか——。

日常と戦場の狭間で生きる男のアクション譚!

 


原作/濱田轟天 氏(はまだ・ごうてん)

 

<コメント>

この度はこのような栄誉を賜り光栄です。『平和の国の島崎へ』の原作者として僕たち「制作者チームの仕事」を読者さんに届けて頂いた結果の今回の受賞だと思っています。そう、この作品は原作者・作画家・編集者だけで完結するものではなく、僕らが制作した島崎という男の物語を繋いで届けて下さる数多くの方々の努力や仕事の果てに読者さんの手に渡って完結するものであり、この賞はそのプロセス全体への栄誉だと僕は思っています。作品は作者が作った物語を読者さんが読んで下さることで初めて完成します。この作品に関わって下さったすべての方々の仕事と熱意に敬意と感謝を。そして僕らのような「チーム制で漫画を制作する」というシステム構築の前例を作って我々後輩が歩きやすいように「道」を切り拓いて下さったさいとう・たかを先生はじめ多くの諸先輩方への尊敬と感謝の念を記して今回の受賞のコメントとさせて頂きます。ありがとうございました。

 

<プロフィール>

1976年生まれ。東京都出身。

2000年ちばてつや賞(一般部門)入賞。 職業漫画家を目指すも経験が足りず挫折。

様々な職種を経験し、2009年からSNS等で漫画を発表し始める。

2021年持ち込みを再開。2022年『平和の国の島崎へ』で漫画原作者デビュー。

趣味はサバゲと怪談鑑賞。

 

 

作画/瀬下猛 氏(せしも・たけし)

 

<コメント>

原作、作画の分業のいちばんのメリットは、自分の引き出しにないものにチャレンジさせていただけることだと思います。 原作ネームをいただく度に、濱田先生が伝えたいことを最大限表現できるだろうかと緊張しながら原稿に取り組んでいます。毎週成長させていただいております。 『平和の国の島崎へ』が沢山の方々に読んでいただけて大変嬉しいです。 この度は素晴らしい賞を賜りまして大変光栄です。ありがとうございました。

 

<プロフィール>

1983年生まれ。新潟県出身。

2017年10月より、読むとショートを守りたくなる漫画『ショート黒松』(全1巻)を短期集中連載。同年12月より源義経がチンギス・ハーンになるまでを描いた『ハーン ―草と鉄と羊―』 を全12巻連載。2021年2月よりプロラグビー漫画『インビンシブル』(全5巻)を連載。2022年『平和の国の島崎へ』を連載。

 

 

担当編集/田渕浩司 氏(たぶち・こうじ)

 

<コメント>

『島崎』は絶妙なバランスで成立している作品です。「殺人マシーンエクスプロイテーション」ではあるのですが、子供時代の誘拐から“優秀なナイフ”として非人道的に扱われつつ人間性を失わなかった男を、説得力のある形で表現するのは困難です。濱田轟天さんの繊細かつ慎重な言葉選びと、容赦無く登場人物を追い込んでいく厳しさ。瀬下猛さんの抑制しつつ瞳に感情が宿る繊細なタッチと、作り手の身体能力が滲み出るアクションとカメラアングルのキレ(日本版87North!)。どれを欠いても島崎と彼を取り巻く世界は成立しません。素晴らしい作品にしていただいたことに感謝を述べるとともに、さらに高い場所にチームとして歩んで行ければ、こんなに嬉しいことはありません。

 

<プロフィール>

講談社入社後、ミスターマガジン編集部を経て1999年モーニング編集部に配属。担当作には、かわぐちかいじ『ジパング』堀尾省太『刻刻』『ゴールデンゴールド』中村光『聖☆おにいさん』泰三子『ハコヅメ』オノ・ナツメ『Danza』『THE GAMESTARS』など。

 

 

担当編集/原裕司 氏(はら・ゆうじ)

 

<コメント>

濱田さんの生み出した島崎の言葉が、瀬下さんの描く島崎の目で、より深く突き刺さる。お二人の生み出すそんなシナジーに感動し震える毎日です。これからも「島崎」という人物の生きざまを、微力ながら支えてまいりたいと思います。

 

<プロフィール>

2022年講談社入社、同年モーニング編集部に配属。


▼選考委員コメント(寸評)

 

小山ゆう 氏
個人的に、好きな作品です。戦闘シーンの描き方が上手いし、登場するキャラクター達の顔がどれも印象的で上手いと思います。


佐藤優 氏
テロで人質にとられた子どもが、テロ組織で訓練を受けてテロリストになるという中東ではよくある事例を日本との文脈に見事に落とし込むことができた。作品のエピソードとして出てくる食事の話も、よく取材をした上で、おいしそうに描かれている。戦闘シーンの迫力が素晴らしい。平和と戦いのコントラストがよくわかる作画(特に登場人物の目の変化)に感心した。

 

長崎尚志 氏
すごい戦闘能力のある人間がそれを隠して市井にとけ込む物語は最近のマンガの流行りだが、それにしてもこの作品はよくできている。リアリティをギリギリまで省略しているところもうまいと思う。

 

やまさき十三 氏
この作品はボクの幼年時に感じた硝煙の臭いのする暗い記憶を呼び起こした。終戦の時の4才、B29の空襲を受けながら防空壕で震えていたあの時の記憶だ。それはすっかり忘れていた。だが現実には、ウクライナでガザで同じことは起こっている。そのリアルを全く忘れていたボクにこの作品は問いかける。

 

一次選考を経て、第8回さいとう・たかを賞ノミネート5作品が決定いたしました。(作品名50 音順、敬称略)

『きみの絶滅する前に』


【書誌情報】
  原作: 後谷戸隆
  作画: 我孫子楽人
  講談社 コミックDAYS掲載


『高度に発達した医学は魔法と区別がつかない』


【書誌情報】
  原作:津田彷徨
  作画: 瀧下信英
  講談社 月刊モーニングツー掲載


『しょせん他人事ですから 〜とある弁護士の本音の仕事〜』


【書誌情報】
  原作:左藤真通
  作画: 富士屋カツヒト
  白泉社 黒蜜掲載


『平和の国の島崎へ』


【書誌情報】
  原作:濱田轟天
  作画:瀬下猛
  講談社 モーニング掲載


『星野くん、したがって!』


【書誌情報】
  原作:ほしのディスコ
  作画: オジロマコト
  小学館 週刊ビッグコミックスピリッツ掲載


結果は最終選考会を経て、2024年12月10日(火)にさいとう・たかを賞ウェブサイトおよび「ビッグコミック」誌面にて発表いたします。

■選考対象

シナリオライター(脚本家)と作画家の分業により制作されており、2021年9月1日〜2024年8月31日の期間中にコミックス第1巻が刊行されているコミック作品。また同期間に発売されたコミックスを選考対象とする。


※オリジナルシナリオ作品(スピオンオフ作品を含む)に限ります。
※同人誌やWEB媒体のみでの掲載等、商業出版でのコミックス化がされていない作品は対象外とします。

 

 


 

■応募方法

担当編集者による応募のみ受け付けます。(編集部単位でまとめての送付も承ります)
対象作品のコミックス既刊全巻とエントリーシートの提出が必要です。
コミックス既刊全巻とエントリーシートいずれも郵送の場合は、以下の住所に送ってください。

 

※エントリーシートをメールで応募の場合は、エントリーシート内に記載のあるメールアドレスsaito_takao_award_2021●saito-pro.co.jp 宛(●を@に置き換え)で、件名を「第8回さいとう・たかを賞応募」にて送り、コミックス既刊全巻は以下の住所に送ってください。

※ご応募に際しお送りいただいたコミックス・エントリーシートは返却いたしません。予めご了承ください。

〒164-0001
東京都中野区中野1-55-3
一般財団法人 さいとう・たかを劇画文化財団
「さいとう・たかを賞」係

応募用紙ダウンロード

※こちらより応募用紙をダウンロードしてお使いください。

 


 

■選考方法

さいとう・たかを劇画文化財団内にて一次選考を行ったのち、小山ゆう氏、佐藤優氏、長崎尚志氏、やまさき十三氏の4名(五十音順)にて最終選考を行います。

 


 

■賞品

表彰対象は、該当作品のシナリオライター・作画家・担当編集者(または編集部)の3者とします。


【正賞】ゴルゴ13像トロフィー(シナリオライター・作画家・担当編集者)
【副賞】50万円(シナリオライター・作画家)

第1回−

 

『アブラカダブラ 〜猟奇犯罪特捜室〜』

(原作:リチャード・ウー 作画:芳崎せいむ)小学館「ビッグコミックオリジナル」連載

 

第1回さいとう・たかを賞 レポートブック(ebook Japan)

 


−第2回−


−第3回−


−第4回−


−第5回−

 

『Shrink 〜精神科医ヨワイ〜』

(原作:七海仁 漫画:月子) 集英社「グランドジャンプ」連載

 

第5回 さいとう・たかを賞の詳細はこちらから

第5回さいとう・たかを賞 最終選考会録


−第6回−

 

『ケーキの切れない非行少年たち』

(原作:宮口幸治 漫画:鈴木マサカズ)新潮社「くらげバンチ」連載

 

第6回 さいとう・たかを賞の詳細はこちらから

第6回さいとう・たかを賞 最終選考会録


−第7回−

 

『ABURA』

(原作:NUMBER 8 作画:貘九三口造)小学館 マンガワン掲載

 

第7回 さいとう・たかを賞の詳細はこちらから

7回さいとう・たかを賞 最終選考会録

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