日産自動車は16日、新型コロナウイルス対策での医療現場支援として、医師らの2次感染を防ぐ「医療用フェースシールド」の国内製造を4月中に始めると発表した。またスペインで今週から、人工呼吸器の生産を電動車部品メーカーなどと協力して開始することも明らかにした。
医療用フェースシールドは、まずは神奈川県内の研究所や工場などの3Dプリンターを活用して月に2500個を生産、医療現場に提供する予定。子会社の日産車体は先行して生産を開始し16日、1千個を神奈川県に提供すると発表した。
スペインでの人工呼吸器生産は、バルセロナのパワートレイン工場で行う。日本では政府要請に基づき、人工呼吸器や人工心肺装置の製造メーカー支援を検討するとした。生産工程改善、増産場所や人材の提供、不足部品の供給などで支援したい考え。
日産は米国と英国ではすでに3Dプリンターでのフェースシールド生産を開始。英国では従業員らがボランティアで自ら始め、週に最大10万個出荷に引き上げる予定で、会社は能力増強のためプラスチックの成形機械を購入する。