漫画やアニメで人気を博した「ちびまる子ちゃん」の作者で漫画家のさくらももこさん(本名・非公表)が15日に乳がんのため死去していたことが27日、分かった。53歳だった。葬儀・告別式は近親者で行った。「さくらプロダクション」が発表した。
昭和40年、静岡県出身。59年に漫画家デビュー。61年から少女漫画誌「りぼん」(集英社)で代表作「ちびまる子ちゃん」の連載を始めた。自身の経験をもとに、何気ない日常を小学3年生の主人公「まる子」の目線からコミカルに描いた同作は大ヒットを記録。同社によると、単行本などの累計発行部数は約3200万部に上るという。
平成2年からはフジテレビ系でアニメ(日曜午後6時)が放送され、同年10月28日の平均視聴率は39.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)をマーク。昭和52年以降に放送されたアニメで歴代1位となるなど国民的アニメとして親しまれ、アジア圏でも絶大な人気を集めている。アニメ放送は継続するという。
代表作に漫画「COJI-COJI(コジコジ)」や、ベストセラーになったエッセー「もものかんづめ」など。アニメ版のテーマソング「おどるポンポコリン」の作詞も手掛け、CDが160万枚を超えるミリオンセラー(オリコン調べ)になるなど、幅広く活躍した。
まる子役を務める声優のTARAKOさんの話
「早すぎます。まだまだやりたいことがいっぱい、いっぱいあったと思います。ももこ先生は『ありがとう』しかない恩人です」