大相撲九州場所12日目(21日、福岡国際センター)1敗を守った大関豊昇龍(25)は厳しい攻めが光った。元大関の正代(33)を突き起こし、右をのぞかせて一気に寄り切り。熊本出身でご当地場所の相手への大歓声に動じず、「意外と落ち着いていた。しっかり当たって前に出て、いい相撲が取れた」と振り返った。
NHKでラジオ解説を務めた舞の海秀平氏(56)=元小結=は取組前、正代への手拍子に「優勝争いのトップを走る豊昇龍を正代が破るようなことになると、お客さんは相当、興奮するし盛り上がりますね。経済効果も出てくるでしょう。帰りにお客さんたちは酒の量、一杯二杯増えますよ」と仮説を立てていたが、館内が静まり返る結果に終わった。
■舞の海 秀平(まいのうみ・しゅうへい) 本名・長尾秀平。昭和43(1968)年2月17日生まれ、青森県出身。木造高―日大を経て平成2年、出羽海部屋に入門。同年夏場所幕下付け出しデビュー。3年春場所新十両。同年秋場所新入幕。最高位は小結。幕内通算241勝287敗12休、技能賞5度。11年九州場所で引退。