一回、先制の2ランホームランを放った3番打者の吉川(撮影・渋井君夫)
(オープン戦、ソフトバンク3-4巨人、12日、みずほペイペイ)巨人は正二塁手の吉川が2ランを含む4安打に好守と好調を維持。甲斐は古巣戦で安打した。ソフトバンクは周東が適時二塁打と盗塁、リチャードはソロで存在感を示した。守護神のオスナは今季初実戦で1回を無得点に抑えた。
28日のシーズン開幕まで約2週間と迫る中、巨人の若手野手による開幕1軍メンバー争いが激化の一途をたどる。開幕を見据えたベストオーダーを組む時期について、阿部監督は「メジャー(との試合)からじゃないかな」と15、16日に開催される米大リーグ、ドジャースとカブスとのプレシーズンゲーム(東京ドーム)に照準を合わせている。残り少ない枠をかけて12、13日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)で最後のアピール合戦が繰り広げられる。
内野のレギュラーは一塁に主砲の岡本、二塁に吉川、三塁に坂本、遊撃は門脇でほぼ決定。そこを追うのが中山、泉口、秋広、D3位・荒巻(上武大)らだ。5年目の中山は今季から一塁にも挑戦しており、内野全てのポジションを守ることができる。指揮官も「いい時はいいで継続できるように毎日やってもらいたい」と持ち味の勝負強い打撃に期待を寄せる。
荒巻は新人でただ一人、キャンプから1軍に帯同。プロの投手は「変化球の切れが良かったり、真っすぐも強い」と苦しみながらも、食らいついている。
外野はベテランの丸、ヘルナンデス、新外国人のキャベッジ(前パイレーツ)の先発が有力。オープン戦で打率・533(11日現在)とアピールしているオコエや浅野、秋広、岡田らがその座を虎視眈々と狙う形だ。リーグ連覇、日本一へ向け、競争による戦力の底上げが必須となる。(原田優介)