
渋谷エリアで3月3日から、東急グループがSDGs達成につながるアクションを推進するプロジェクト「Shibuya SDGs STREET」の第1弾企画が展開される。
2015年に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)には、2030年までに達成を目指す17の国際目標があり、5年後に期限が迫っている。プロジェクトでは、東急グループが広域渋谷圏で企業・団体などと連携。来街者がSDGsについて知り・体感するきっかけを改めて提供することで、エシカル消費など「SDGs行動」をする人を増やすことを目指す。
第1弾として展開するのは、スマートフォンを使ったデジタルスタンプラリー「SDGs Action Challenge」。参加者に、対象商品の購入やサービス利用など行ったアクションに応じてスタンプを付与。スタンプ獲得数に応じてSDGs関連商品を抽選で提供する。
東急社長室政策グループの神田一也さんは「スタンプラリーと言うと、いろいろな所を回って集めるようなイメージがあるが、渋谷に来た『ついでに』、エシカルな雑貨を買ったり、イベントに参加したりしながらスタンプがたまるようにした」と話す。東急不動産ホールディングス・グループサスティナビリティ推進部長の松本恵さんも「敷居が高いと思われてたくないという思いはある。買い物などをして、『これってSDGsにつながっているんだ』と、これまで意識していなかったことがきっかけになって気づきになれば」と期待を込める。
渋谷ヒカリエ「ShinQs」では、「CA4LA delica 渋谷ヒカリエShinQs店」(2階)がリサイクルポリエステルを使うキャップを販売するほか、ヒカリエデッキには植物の力で発電する「botanical light」を設置。「渋谷サクラステージ」では、「KATE TOKYO 渋谷サクラステージ店」(SHIBUYAサイド 3階)がごみ削減につながるレフィル商品を展開。「SHIBUYA109渋谷店」には洋服の回収ボックスが置かれている。
「東急プラザ原宿『ハラカド』」では、セレクトショップ「SEPLMO」(2階)が象のふんやバナナ、サトウキビなどを原料に作る紙poppoppaperを売り出す。「テノハ代官山」では、「CIRTY CAFE」(TENOHA棟1階)が規格外の果物や野菜を使うジェラートを提供。傘のシェアリングサービス「アイカサ」はサービス利用でポイント付与。参加にはLINEが必要。
神田さんは「渋谷に来て、好きな人と集まるのは大切な宝物の時間。それがいつまでも続けられる渋谷であってほしい。皆で楽しみながらSDGsを通して『いつまでも続く渋谷』をつくっていけたら」とプロジェクトへの思いを明かす。松本さんも「われわれのまちづくりは建物を造るだけではない。今回のプロジェクトも含め、まちをハード的に作りながらも、ソフト面でも文化の発信や取り組みを同時に仕かけて、より良いまち・社会をつくっていけたら」と展望を語る。
スタンプラリーは4月6日まで。