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OOUI メソッド 待望の書籍化

多くの方からご要望をいただいておりました OOUI メソッドの解説書『オブジェクト指向UIデザイン ― 使いやすいソフトウェアの原理』が、2020年6月5日、技術評論社より遂に出版されます。

オブジェクト指向ユーザーインターフェース(OOUI)とは、オブジェクト(もの、名詞)を起点としてUIを設計すること。タスク(やること、動詞)を起点としたUIに比べて劇的に使いやすくなり、開発効率も向上します。

ブログや雑誌記事などで大きな反響を得たこの設計手法について、前半部では理論やプロセスを詳説。そして後半部の「ワークアウト(実践演習)」では18の課題に読者がチャレンジ。

実際に考え、手を動かし、試行錯誤をすることにより、Sociomedia の OOUI 設計メソッドを体得していただけるようになっています。この一冊でオブジェクト指向ユーザーインターフェースの全てがわかる。是非ご一読ください。

オブジェクト指向UIデザイン
使いやすいソフトウェアの原理

  • ソシオメディア株式会社、上野 学、藤井 幸多(著) 上野 学(監修)
  • 技術評論社
  • ISBN-13: 978-4297113513
  • 3,278円
  • 360ページ
  • 2020年6月5日 発売

デザインはトレードオフの集合であり、常に有効なメソッドというものはほとんどありませんが、「タスク指向からオブジェクト指向への転回」だけは、半ば機械的に行えることでもあり、もう銀の弾丸と言っていいほど汎用的で強力なUI改善方法なのです。(本文より)

本の中身のイメージ 1
本の中身のイメージ 2
本の中身のイメージ 3
本の中身のイメージ 4

目次

はじめに

オブジェクト指向UIとは何か

オブジェクト指向ユーザーインターフェース(OOUI)の基本的なコンセプトと原則を解説し、タスク指向UIと比較しながらその利点を明らかにします。

  • 1-1 目当ての現し
  • 1-2 お金が先か、商品が先か
  • 1-3 オブジェクト指向UI
  • 1-4 オブジェクト指向か?タスク指向か?
  • 1-5 UIがタスク指向になってしまう背景

オブジェクト指向UIの設計プロセス

プロセス論の観点から OOUI 設計の本質を探ります。ソフトウェアデザインの3つのレイヤーを通じて、創作活動の新たなアプローチ方法を提案します。

  • 2-1 デザインプロセスのミッシングリンクをつなぐ
  • 2-2 アプリケーションの手掛かり
  • 2-3 ユーザー、タスク、オブジェクトの関係
  • 2-4 ソフトウェアデザインのレイヤー
  • 2-5 デザインの究極の目的は形である
  • 2-6 オブジェクト指向UI設計の基本ステップ

オブジェクト指向UI設計の実践

OOUI の設計メソッドをステップバイステップで解説します。オブジェクト抽出における勘所、ビューとナビゲーションを検討する際のロジック、レイアウトパターンの紹介と適用方法。

  • 3-1 オブジェクト指向UIの設計ステップ
  • 3-2 本章でデザインするものの全体像
  • 3-3 ステップ1. オブジェクトの抽出
  • 3-4 ステップ2. ビューとナビゲーションの検討
  • 3-5 ステップ3. レイアウトパターンの適用
  • 3-6 タスクをどう扱うか

ワークアウト: 基礎編

Sociomedia OOUI トレーニングで実際に行なっているワークアウトを紙面で再現。基礎的なレベル1〜9までの課題にチャレンジしていただきます。

  • レベル1 – メモアプリケーション
  • レベル2 – 社員名簿アプリケーション
  • レベル3 – イベント店舗管理アプリケーション
  • レベル4 – 会議室予約アプリケーション
  • レベル5 – 家族で遊べる場所を探すアプリケーション
  • レベル6 – 商品管理アプリケーション 1
  • レベル7 – 商品管理アプリケーション 2
  • レベル8 – 商品管理アプリケーション 3
  • レベル9 – 商品管理アプリケーション 4

ワークアウト: 応用編

Sociomedia が関わった実際のシステム開発案件を題材にして作られた応用的なワークアウト、レベル10〜18にチャレンジしていただきます。

  • レベル10 – スマートフォン用の営業支援アプリケーション
  • レベル11 – イベント管理アプリケーション
  • レベル12 – 保険契約の顧客管理アプリケーション
  • レベル13 – アセット管理アプリケーション
  • レベル14 – サイト管理アプリケーション
  • レベル15 – 出張申請・精算アプリケーション
  • レベル16 – 契約管理アプリケーション
  • レベル17 – 通貨換算アプリケーション
  • レベル18 – 販売実績照会アプリケーション

オブジェクト指向UIのフィロソフィー

OOUI の背景にある思想や歴史的経緯について解説します。オブジェクトの原義、OOP と GUI、モードレス性、そして OOUI 理論の発生について。

  • 6-1 オブジェクトの原義
  • 6-2 オブジェクト指向
  • 6-3 GUI
  • 6-4 モードレス
  • 6-5 オブジェクト指向UIについての文献

おわりに

  • 参考文献
  • 索引
  • あとがき

オブジェクト指向UIは古くて新しいテーマです。その発想はデジタルコンピューターの登場とほぼ同時に生まれ、GUI が普及しはじめた80年代にはソフトウェア開発者の間で特に注目されました。しかし、00年代以降のウェブアプリケーションやモバイルアプリケーションの爆発的な増加に伴い、さまざまなUIデザインが試みられるようになった一方、「使いやすいソフトウェアの原理」であるUIのオブジェクト指向性については取り立てて語られることが少なくなりました。そのため今の世代にとっては知られざる基礎となっています。本書は、その伝説の秘宝を発掘し、今の視点で磨きあげ、新たに問いかけるものなのです。(あとがきより)