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東山ニセコビレッジ リッツ・カールトン・リザーブ/ニセコ(北海道)

リッツ・カールトングループとしての最上級ブランド「リッツ・カールトン・リザーブ 」がニセコのリゾートエリア「ニセコヴィレッジ」にオープン。正式名称は「東山ニセコビレッジ リッツ・カールトン・リザーブ (Higashiyama Niseko Village, a Ritz-Carlton Reserve) 」と超長い。世界にまだ5軒しかないブランドのうちのひとつが日本にあるとは誇らしい気分です。権利関係の何かの問題なのか、看板の「Ritz-Carlton Reserve」の文字が信じられないぐらい小さいので、発見するまでにUターン必至です。
車寄せにレンタカーを着けるとロビーから兄ちゃんがすっ飛んで来、「〇〇様(私の名)ですね!?お待ちしておりました!」と神対応。50室のみのスモールラグジュアリーとは言え、全宿泊客の情報が脳にインプットされているとはプロである。
ウェルカムドリンクを楽しみながら台帳に氏名を記入し、食事の時間や今後の段取りなどを指さし確認。このホテルマンが本当に凄くって、外資系特有の威圧的なシックさは1ミリも無く、どちらかというとイジられキャラ的な雰囲気で、そのくせ全ての作業は着手前に全ての段取りが済んでいるという凄腕。館内のどこへ行ってもいつの間にか傍らで優しい笑みを湛えており、当館のホスピタリティをひとりで回しているんじゃないかと思えるほどのトップDJでした。
トップDJが部屋へと案内してくれます(そんな時間まで確保できているのが凄い)。「ニセコリザーブ キング」という部屋で、広さは50平米強といったところでしょう。それでもハコとしての動線が良く、スペック以上の広さを感じました。
ベッドはどっしりと重量感があって、並のマンションであれば床が抜けてしまいそうな存在感です。マットレスの硬さ・反発力など実に私好みであり、自宅以上にグッスリと眠ることができました。
大きな窓からは緑豊かなゲレンデが。びわ湖バレイでも感じましたが、夏のゲレンデも良いものです。
ライティングデスクにはウェルカムスイーツにお土産用のスキンケアセットが。おりょ?リッツのアメニティはアスプレイ一択では無くなったのか?この日のアメニティはパリの老舗ブランド「ソティス(SOTHYS)」で統一されていました。「Ritz-Carlton Reserve」ブランドだから少し変えてきてるのかな。ちなみにコーヒー紅茶、冷蔵庫の飲み物は全て無料(込み料金)であり、足りなくなればすぐに補充してくれます。
こちらはバスルーム。洗面台がふたつあって、女子ふたり旅でも喧嘩することは無いでしょう。奥にはシャワーならびにバスタブも用意されているのですが、温泉大浴場もあれば予約制の個室温泉もあるので活躍の場面は限られるかもしれません。
館内散策。コチラはフィットネスセンター。流石にサイズは小さいですが、僅か50室という館でこれだけの設備を揃えているのは立派です。ちなみに世界最強のトレーニング施設を誇るのはシンガポールのリッツだと信じているのですが、これ以上にマッチョなホテルがあれば教えて下さい情報求む。
ゲレンデに散歩に出ようと、スキーロッカーを抜けていきます。この空間の隅々までディフューザーが張り巡らされており何とも贅沢です。ちなみに当館はスキー場が集結する「ニセコユナイテッド」(ニセコ全山)と呼ばれるエリア内に位置し、建屋を出ればすぐ目の前にリフト乗り場があります。
陽も傾いてきたので部屋に戻ると既にターンダウンが済まされています。AKBも驚きの速着替えである。
昼にしっかり食べたので夜は軽めに済ませようとラウンジに立ち寄ると、そこでは飲み物だけの提供で、ダイニングは日本料理1択のみとのこと。仕方が無いのでインルームダイニングに切り替えるのですが、これはちょっとイマイチですねえ。ターキーサンドとハンバーガーだけで1万円を超えるのに、その価格設定に相応しいクオリティとは言い難い。
ホラなんかあんまり美味しく無さそうでしょ。日光リッツ六本木リッツはかなりの美味しさだったので、ダイニングの選択肢が少ないのだからせめてインルームダイニングくらいは何とかして欲しいところです。
予約時間になったので、貸切個室温泉へ。窓の外が真っ暗でようわからん。これは夜ではなく明るいうちに行くべきでした。時間を改めて並びの大浴場に行った際は魅力的な眺望であり、またゲスト数が少ないため結局貸し切り状態となるので、無理に個室を予約する必要はないかもしれません。
朝食はゲストの多寡に拠って異なり、この日はビュッフェスタイルでした。そういえば、お見かけした日本人従業員は冒頭のトップDJのみであり、その他は全て外国人。加えて館内で使用される言語は英語だけなので(コニチワぐらいは言うけど)、そこそこの英語力が試されます。クルーズ旅行に来た感じ。英語ができない成金なゴルフオヤジが背伸びしてギャルを連れてくると恥をかくことになるのでお気をつけて。
インルームダイニング同様、ビュッフェの食事もイマイチ街道をひた走り続けます。キッチンでの会話を盗み聞きしたところから察するに、どうもこのホテルにはまともな料理人がほとんどいないようで、1泊10万円のホテルとしてはお粗末と言わざるを得ない。もうちょっと何とかしようぜ。
こういう場合は素材と仕入品に限る。結局野菜とシャルキュトリ、チーズしか食べませんでした。ちなみに違う日のビュッフェでない、セットメニューの内容については別記事にて
日中もニセコヴィレッジ内に引きこもります。夏季限定で「ピュア」という自然体験グラウンドが営業されており、様々なアクティビティを楽しむことができます。ただしどちらかというと子供向けの施設に見えたので、アダルトな我々はジップラインに挑戦。最近、旅行先でジップラインばっかしやってるな。
大変くつろげた2泊3日でした。この「くつろげる」という感覚はとても重要で、最近の外資系ラグジュアリーホテルはスタイリッシュさを押してきがちで、それはそれで刺激になるので良いのですが、一方で気疲れすることも多く、リラックスという心の在り方からはほど遠いこともしばしば。他方、当館は冒頭のトップDJ含め従業員全体がどことなく3枚目で、それでも常にニコニコと親しみやすい笑顔を向けてくれるので、サークルで自分になついてくれている1男1女に囲まれた夏合宿のような気分を思い出しました。
同年に開業した「ザ・リッツ・カールトン日光(The Ritz-Carlton Nikko)」の仕上がりの酷さにこのホテルグループからは距離を置こうかとも考えましたが、やっぱリッツ、いいじゃん。建造遅延とコロナのダブルパンチでリッツ初のクルーズ船「ザ・リッツ・カールトン ヨットコレクション」の開業は遅れに遅れていますが、やっぱし次はコチラにチャレンジしてみようと決心させてくれた滞在でした。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。