<取材ファイル>
東京五輪・パラリンピックの選手・関係者らの行動ルールを定めた「プレーブック」。新型コロナウイルス感染対策のため、ハグの禁止や社会的距離の確保などを列挙しているが、先週、橋本聖子会長ら大会組織委員会のメンバーや国際オリンピック委員会(IOC)の幹部らがルールをおろそかにする場面を東京都内で目撃した。「大物」だからといって、守らなくていいわけはない。選手や観客にルール順守を求めるなら、まず自分たちが範を示すべきだ。(原田遼)
23日午後1時半、有明体操競技場(東京都江東区)の1階通用口にワゴン車2台が寄せられた。視察に訪れたIOCのコーツ調整委員長、ギラディ調整副委員長、デュビ五輪統括部長の3人が車内から出てくると、橋本会長ら数人の組織委幹部らが肘タッチで出迎えた。
それだけにとどまらず、ギラディ氏は顔なじみの職員を見つけると、がっちりハグを交わした。とがめる人は誰もいなかった。
3人は来日して約1週間。特例で用務先での活動のみ許されるが、2週間の隔離を求められている身だ。全員がマスクを着用しているとはいえ、こんなに接触しては何のための隔離期間なのか分からない。
視察の模様は代表撮影方式だったため、ハグの瞬間の写真はない。しかし私は、報道陣の待機場所となっていた2階踊り場から真下を見下ろして...
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