政府は30日夕、新型コロナウイルスの感染が急拡大する埼玉、千葉、神奈川、大阪4府県への緊急事態宣言発令を決定する。いずれも8月2日からで、期限は同31日。東京都と沖縄県の期限も同31日まで延長する。菅義偉首相は30日午後7時から記者会見を開く。東京五輪の開催中に宣言の対象地域や期間を拡大する異例の事態。発令への手続きや菅首相の会見などを速報する。
◆20:10 「デルタ株見くびったのでは」
菅首相が冒頭、感染急拡大の原因を「(変異株の)デルタ株の猛威」と説明したことに対し、記者が海外でデルタ株の感染が急拡大していた事例を挙げて、疑問視。「デルタ株を見くびっていたことが、感染爆発の背景にあるんじゃないか。根拠なき楽観主義のもとで五輪を開催していることが感染を引き起こしているのではないか」と迫った。医療崩壊した際に辞職する覚悟があるかも尋ねた。
菅首相は「(デルタ株の感染が急拡大した)インドをはじめ関係国から入国する際は、水際対策をきちっとやっています。今のオリンピックは、海外の選手、入ってくる人は、(国民と)一緒にならないようにしています。しっかりと対応していると思っています」と答えた。国内でのデルタ株を念頭に置いた感染防止策の評価については、語らなかった。
直後に、司会者が会見を終えようとしたが、記者がマイクを通さずに再質問。菅首相は「私が感染対策を自分の責任のもとに、しっかりと対応することが私の責任で、私はできると思っています」と断言した。
◆19:55 首相、取材対応「かなりの頻度で行っている」
菅首相は、国民との危機感を共有するため、ぶら下がり取材で毎日メッセージを発信する考えがないか問われ、「かなりの頻度で行っていると思います」と答えた。菅首相は東京都内の新規感染者数が初めて3000人を超えた28日、「本日はお答えする内容がない」(首相秘書官)として取材対応を拒否した。翌29日は約5分間、取材に応じた。
◆19:30 尾身氏「今は火事が燃え盛りつつある」
政府の感染症対策分科会の尾身茂会長は、現在の感染状況について「比喩的に言えば、今は火事が燃え盛りつつある。何とか早く下火にすることを集中してやり、それができれば光が少しずつ見えてくる」と述べた。
尾身氏はまた「人々がコロナ、緊急事態宣言などに慣れ、四連休、五輪があり危機感が伝わりにくい状況にある」と指摘。「普段会わない人と、しかも長時間会うことで感染リスクが高まっていることは分かっているが、社会の隅々まで実行されていない。まったく外出をやめることはできず、人々の心情に寄り添った情報発信が求められている」と政府や自治体に求めた。
◆19:00 首相、「国民の命と健康守られているか」の質問に答えず
菅義偉首相の会見が始まった。菅首相は、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の対象地域と期間の拡大を決めたことを説明。「今回の宣言が最後となるような覚悟で政府を挙げて対策を講じていく」と述べた。
記者は、首相が東京五輪開催の前提で「国民の命と健康を守ること」と発言していたことに触れ、「現在、国民の命と健康は守られていますか。オリンピック、パラリンピックをこのまま予定通り開催しますか」と尋ねた。菅首相は、五輪開催に伴う首都高の料金値上げなどを挙げて「人流が減少しているのが事実。さらに抑制するために、自宅でテレビ観戦をしていただけるような要請もしっかり行っていきたい」と五輪、パラリンピックの中止の考えは示さず、命と健康が守られているかどうかを答えなかった。
◆18:15 都民への要請、ほぼ変わらず
東京都の新型コロナウイルス感染症対策本部会議が開かれ、緊急事態宣言の期間延長に伴う都の対応が示された。都民への要請では、外出する必要がある場合でも「極力家族や普段行動をともにしている仲間と少人数で」と求めることが盛り込まれた。政府の基本的対処方針の変更に沿った内容。事業者向けの要請は「現在と同様の内容」とされた。
◆18:10 千葉も過去最多の753人、埼玉も高水準
千葉県内で30日、過去最多となる753人の新型コロナウイルス感染が確認された。埼玉県内では853人となり、3日連続で800人を超えた。
◆17:45 神奈川で過去最多の1418人感染
神奈川県内で30日、1418人の新型コロナウイルス感染が明らかになった。県と6...
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