群馬県桐生市で相次いだ生活保護制度の不適切な運用を巡り、市内在住で生活保護を利用している70代の外国籍女性が、生活保護費の受領簿に市福祉課職員が同姓の他人の印鑑を無断で押印したとして、同課のケースワーカーと指導員の2人を私文書偽造や虚偽公文書作成などの容疑で近く県警に刑事告発することが、支援団体への取材で分かった。
◆私文書偽造や虚偽公文書作成などの容疑 初の刑事告発
一連の問題では、市の内部調査で利用者から預かった印鑑が計1948本に上り、書類への無断押印が行われていたことも既に明らかとなっているが、当事者が告発するのは初めて。支援者数人も告発に加わる予定という。
女性は2022年1月に日本人の夫が病死後、同居していた夫の親族から暴力や嫌がらせを受けた。このため、知的障害がある長男とともに桐生市内のアパートへ避難。23年9月下旬に生活保護を申請し、約1カ月後に保護決定が出た。しかし、保護費支給が大幅に遅れ、女性を支援する弁護士が市へ説明を求めた過程で無断押印が発覚した。
告発状によると、ケースワーカーは同年10月27日、保護費が支払われていないにもかかわらず、保護費受領簿に女性と同姓の印鑑を押印し、女性が保護費を受け取ったように偽...
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