新型コロナウイルスの変異株が首都圏でも広がる中で、東京都内や東北地方では政府がスクリーニング(ふるい分け)検査の対象外とする変異株の感染者数が高止まりしている。昭和大学病院(東京都品川区)では、入院患者の9割を占め、重症者も出ている。独自に監視する都によると、都内では変異株の約4割に上る。ワクチン接種が遅れ気味な中、専門家は、政府が検査対象に加えて対策に生かすよう求めている。(市川千晴)
◆従来株より免疫やワクチン効果を低下させる?
この変異株は、関西で急増している英国型の変異「N501Y」がなく、「E484K」と呼ばれる変異を持つ。従来株より免疫やワクチンの効果を低下させる可能性があるのが特徴で、由来国は不明だ。
政府は、N501Yほどの感染力は認められないなどとして、E484Kをスクリーニングの対象にせず、検査をN501Yに限定している。変異株のうち、ブラジル型や南アフリカ型は2種類の変異を両方持つが、英国型はN501Yのみを持つ。
N501Yを持たず、E484Kのみを持つ変異株は、対策や治療上の必要性から、自治体や医療機関が独自の検査で対応している。昭和大学病院では1...
残り 495/989 文字
この記事は会員限定です。
- 有料会員に登録すると
- 会員向け記事が読み放題
- 記事にコメントが書ける
- 紙面ビューアーが読める(プレミアム会員)
※宅配(紙)をご購読されている方は、お得な宅配プレミアムプラン(紙の購読料+300円)がオススメです。
カテゴリーをフォローする
おすすめ情報
コメントを書く
有料デジタル会員に登録してコメントを書く。(既に会員の方)ログインする。