写真:和山 光一
地図を見る岩屋ダム直下にあるのが「金山巨石群(岩屋岩陰遺跡)」。推定2500年前のもので「岩屋岩陰遺跡巨石群」「線刻石のある巨石群」「東の山巨石群」の3ヶ所からなる巨石群のことを指し、1998年から日本で初めて考古天文学的調査が行われたこの巨石群は、日本の太陽信仰の痕跡を示す「レイライン」のひとつといわれています。いくつもの縄文土器が周囲から発掘されているため、このレインラインは、縄文時代に使われていたのではないかとされているのです。10Mを超える巨大な岩がいくつも集まっている圧巻のパワースポットです。
夏至や冬至、春分・秋分の日など、生活する上で必要な一年の節目の日に巨石の岩の隙間に射し込む太陽の光によって1年間の周期を知ることができる神秘的なスポットで、太陽カレンダーとして正確に時を測る機能を持つ巨石遺構です。実は巨石は人工的に配置された可能性があり、縄文時代の人々が太陽の周期を把握し、暦として機能する巨石構造を作り上げたのではないかと考えられています。
写真:和山 光一
地図を見るイギリスのストーンヘンジやエジプトのピラミッド、メキシコのチチェン・イツァなどの巨石建造物は、古代人の知恵とパワーが秘められた遺跡です。いずれも太陽により照らされる石の形や部分なので季節を導きだしたと伝わり、ここ金山巨石群もそうした世界の巨石建造物に匹敵し、古代より日本にも暦が存在していたのではないかと考えられています。
源義平(源頼朝の兄)がヒヒを退治したと伝わる、3つの巨石が重なる「岩屋岩陰遺跡巨石群」は、冬至の前後120日間のみ洞窟の奥まで光が届き、内部全体が照らされます。さらに巨石群内にある特定の石面にあたるスポット光の観測によって、冬至の日を知ることができるとのこと。
向かって右側の石には9つの窪みがあり、この中の7つを結ぶと北斗七星の反転計が浮かび上がります。描かれた年代は不明とのことですが、世界には北斗七星の反転形を刻む巨石が点在しているらしく不思議です。
写真:和山 光一
地図を見る「岩屋岩陰遺跡巨石群」から40Mほど東にあるのが「線刻石のある巨石群」。高さ10Mの巨石4つでできている遺跡は、古代の天文台とされるもので石の大きさに圧倒されます。冬至の前後約120日間だけ間に夕日が射し込む巨石や、夏至の時期にのみ楕円形の光を石と石の間の地面に映し出す巨石が並んでいます。
写真の中央に映っている石には、人為的に刻んだのではと、調査開始のきっかけとなった、3っの楕円と2本の線(約2M)が刻まれています。夏至の頃の高度の高い太陽光のみが右の石と石の間に降り注ぎ、光の楕円を描きます。その様子を観測することにより、夏至の頃の時間の流れを把握するのです。
所々にある小さな石や不自然な窪みは、観測位置をずらさない為だといわれています。縄文人が身を置いたかもしれない場所に身を置き、それぞれの石が表す意味を紐解いて、古のパワーを享受しましょう。
写真:和山 光一
地図を見る岩屋ダムは、飛騨川の上流馬瀬川をせき止めて作られたダムで「東仙峡金山湖 岩屋ダム」と呼ばれています。昭和52年(1977年)に完成した日本有数の美しさを誇るロックフィル式ダムで東海の水瓶とも言われています。
ダムの高さは127.5mで愛知県一宮市のツインアーチとほぼ同様な高さで、ダムの長さは366mで新幹線車両の約14両半とほぼ同じ長さです。また、このダムの貯水池の容量は、1億5千万立方メートル、ナゴヤドーム約120杯分の水量を貯めることができます。
岩屋ダム管理所玄関でダムカードがもらえますよ。
下呂市は全域が山に過去まれ、豊かな自然環境に恵まれた場所です。下呂温泉は有名ですが、ほかにも訪れて欲しい場所がたくさんあります。今回紹介した金山エリアには他にも「横谷峡 四つ滝」があります。四つの滝は白滝、二見滝、紅葉滝、鶏鳴滝といい、郡上街道沿いに約1KMほど続く横谷峡は荒々しくも美しい幽谷であり、マイナスイオンをたっぷり浴びながらの散策を楽しめます。また金山エリア散策の拠点には、温泉と宿泊施設を備えた全国でも珍しい道の駅「道の温泉駅 かれん」があり、利用してみてはいかかでしょうか。
馬瀬エリアには、温泉と宿泊施設からなる「南飛騨馬瀬川温泉 美輝の里」、萩原エリアには「天領酒造」、天下の名刹「禅昌寺」、自家焙煎コーヒーの店「緑の館」そして小坂地区には、岐阜の宝もの「小坂の滝めぐり」山間の秘湯「濁河温泉」とバラエティ豊かです。是非足を伸ばしてみて下さい。
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(2024/12/3更新)
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