写真:Hiroko Oji
地図を見るローマ皇帝アウグストゥス時代、紀元15年にローマ人によって建設された記録を持つドイツ最古の都市がアウグスブルク。皇帝の名前が町の名前の由来となり、町の中心地である市庁舎前広場にはアウグストゥスの泉も設置されています。
1950年1月10日、ヴュルツブルク、ローテンブルク、アウクスブルク、フュッセン等の政治家や観光関係者がアウグスブルクに集まり、「マイン川からアルプスに至るロマンチック街道協働団体」の設立を宣言したことから、ロマンティック街道最大の都市というだけでなく発祥地としても知られるようになりました。
写真:Hiroko Oji
地図を見る町の中心地は市庁舎前広場。広場に面して建つ市庁舎とペルラッハの塔が目を引きます。
市庁舎は1615年〜1620年にかけて建築家エリアス・ホルによって建てられた、ドイツ・ルネッサンス最高傑作。白壁の壁面にグレーで縁取られたたくさんの窓、左右の緑の松ぼっくりのような屋根と双頭の鷲が描かれた紋章入りのファサードが印象的。黄金に輝く天井とフレスコ画が素晴らしい黄金のホールは一見の価値があります。
隣に聳える高さ70mのぺルラッハの塔は、1614年〜1616年にルネッサンス様式の教会と鐘楼に造り変えられており、塔の上には階段で上れます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る市庁舎前広場から町へは南北に縦断するマクシミリアン通りがまっすぐ延び、通り沿いには見所が凝縮しています。
マクシミリアン通りの南端に2つの宗派が同じ場所に建つという珍しい聖ウルリヒ&アフラ教会があり、中ほどにロココ様式のシェッツラー宮殿、宮殿前に1602年完成のヘラクレスの噴水、近くには豪商フッガー家の商館だったフッガーハウスやローマ博物館など見どころが続きます。
写真:Hiroko Oji
地図を見るこのアウグスブルクでも、年末になると煌めくばかりのクリスマスマーケットが開催されます。ドイツでは2500ものクリスマスマーケットが開催される中、最も美しいクリスマスマーケットの一つといわれ、500年以上の歴史を誇ります。
最も華やかなのが市庁舎前広場!大きなクリスマスツリーにクリスマスピラミッドがひときわ輝き、凝った装飾の150もの屋台が軒を並べます。グリューワインなどのホットドリンクにジャガイモやザワークラウトなどの温かい煮込み料理やスープ、彩りが美しいレープクーヘンやアーモンド菓子、さらには錫やガラスや木などでできたオーナメントやお飾りに可愛らしいキャンドルなど、見ているだけでもウキウキするものが店頭に並びます。
また、エンゲルスシュピール(※)が期間中の毎週金・土・日曜日、18時から10分間、市庁舎で行われ、広場の一角ではアルプスホルンの演奏などを聞くこともできます。
※1977年より続く出し物で「天使の演奏」を意味します。市庁舎の窓から顔をのぞかせるのは天使の格好をした子供達!美しい音楽を奏でます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る広場に面した観光案内所が入る建物の窓はアドベントカレンダーとして利用されています。
アドベントカレンダーとは、クリスマスまでのアドベント期間、日にちを数えるために使われるものです。毎日、日を追うごとに一つずつ、窓に絵や飾りが登場し、クリスマスの日には全部の窓がオープンされることになります。
写真:Hiroko Oji
地図を見る広場で目を引く「クリスマスピラミッド」。元々は、ろうそくを灯すとその熱で気流が起こり上の風車が回るという、屋内のテーブルや窓際に飾るもの。広場のものは巨大バージョンで、高さは約8mあります。ピラミッドの下にはグリューワインなどのお店が入っており、地元特性のマグカップに入ったグリューワインで体を温めながら、マーケット巡りが楽しめます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る前出のマクシミリアン通りでもクリスマスマーケットが開かれ、通り沿いに屋台が軒を並べます。
写真:Hiroko Oji
地図を見るまたマクシミリアン通りにあるシェッツラー宮殿でもクリスマスムードが盛り上がります。
シェッツラー宮殿は、元はウェルザー家など地元の貴族の邸宅だった所に、1765年〜1770年にかけて銀行家が建てたロココ様式の宮殿。正面入り口上部には紋章が飾られ、金の派風飾りとアイアン製の手摺が付いたバルコニーが目を惹きます。宮殿内には数々の絵画に美術品が展示され、ロココ様式の壮麗な装飾が施された大ホール「祝祭の間」は見逃せません。
この宮殿の建物の1階、庭園への入り口が写真の門。年末には入り口上部にクリスマスマーケットの看板が掲げられ、奥のアーケードの部分に屋台のお店が並びます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る連続アーチが美しいアーケード前に広がる庭園でも屋台が設置されます。中央の芝生では子供たちのプレイコーナーになっていて、楽しげに遊ぶ子供たちの姿が微笑ましい。
こちらは宮殿内と違って入場無料!町の喧騒から解放されて、静かで寛げる空間となっていますので、町歩きに疲れたときなどにもぜひいらしてみてください。
<シェッツラー宮殿の基本情報>
住所:Maximilianstrabe 46,86150 Augsburg
電話番号:+49-821-3244102
開館時間:10:00〜17:00
休館日:月曜日
写真:Hiroko Oji
地図を見るケーニヒ広場から市庁舎前広場へとつなぐ通りがアンナ通り。通り沿いには聖アンナ教会やマクシミリアン博物館と小さな広場もあって、暗くなると頭上には通りごとに違った装飾のイルミネーションが輝き華やぎます。
このアンナ通りからマルティン・ルター広場とフッガー広場にかけても、屋台が並びます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る中心地から離れても、屋台はドイツならではのしっかりした造り。装飾が豪華で夜の輝きも素敵なものばかり。特にソーセージやグリューワイン、キラキラ輝くオーナメントなどのお飾りが人気者です。
写真:Hiroko Oji
地図を見るトレイン型の屋台では熱々の焼き栗が売られていて、写真スポットにもなっています。
写真:Hiroko Oji
地図を見るマクシミリアン通りから東へ向かうと、フッガー家が設立した世界最古の社会福祉住宅フッゲライがあります。これは1516年〜1521年にかけて建てられたもので、一定の条件を満たす人が年1ユーロにも満たない家賃で入居できる147戸の住居です。
このフッゲライでも、年末にはクリスマスマーケットがささやかながら開かれます。入り口そばの小さな広場がその開催場所。数軒だけの屋台の前には樅ノ木が大量に並べられ、お気に入りを見つけて購入できるようになっています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る敷地内は、いくつかの通りや路地に分かれ、その両側に住居が軒を並べています。このうちの1軒が博物館として公開されていて、実際の生活の場を体験できます。その隣の家の入り口にはモーツァルトの曾祖父が住んでいたというプレートが掲げられています。
これらの住居前には年末になると可愛らしい樅の木が飾られ、華やかさや派手さは無いけれど、ささやかにクリスマスを祝う心が伝わってきてほっこりします。
写真:Hiroko Oji
地図を見るまた、入り口の扉には各家庭で手作りしたお飾りも飾られ、ひとつひとつ味のある眺めが楽しめます。
<フッゲライの基本情報>
住所:Jakoberstrabe 26,86152 Augsburg
電話番号:+49-821-3198810
開場時間:9:00〜20:00
ドイツの人気街道ロマンティック街道の中でも2000年の歴史を誇るアウグスブルクは、ドイツ最古の都市であり、ロマンティック街道の中心的都市であり、さらには発祥の地としても注目度の高い町です。
見どころが豊富で、観光するだけでもかなりの時間的余裕が必要となり、クリスマスマーケットを楽しむためにはさらにじっくりと時間をかけたくなる町です。ミュンヘンなど近くの町から日帰りも可能ですが、それだけでは物足りなく思うかもしれません。旧市街や駅近くで宿泊するとより満足度が高まります。宿泊の場合は、関連MEMOに挙げるホテルも参考にしてみてください。
2024年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/3/3更新)
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