かます【×魳/×魣/梭=魚/梭=子=魚】
読み方:かます
スズキ目カマス科の海水魚の総称。体は長紡錘形で、吻(ふん)が突出し、強い歯をもつ。本州の中部以南ではアカカマスのほか、ヤマトカマス・アオカマスを産する。全長50センチ以下で、干物にして賞味。南方には全長1.8メートルに及ぶオニカマスなども分布。まかます。いかりうお。くちすぼ。
かま‐す【×叺】
かま・す【×噛ます/×咬ます/×嚼ます】
叺
読み方:カマス(kamasu)
蒲簀の意。
カマス
カマス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/20 03:19 UTC 版)
カマス科 | ||||||||||||||||||||||||
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オニカマス Sphyraena barracuda | ||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Sphyraena Artedi, 1793[1] | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Barracuda |
カマス(魳、梭子魚、梭魚、魣)は、スズキ目カマス科(学名:Sphyraenidae)に分類される魚類の総称。カマス科はカマス属のみ1属で構成され、オニカマスなど27種が記載される[2]。バラクーダ(Barracuda)という英名でも知られている。秋冬時期のカマスを特に「霜降りカマス」という。
分布・生態
すべて海水魚で、太平洋・インド洋・大西洋の熱帯・亜熱帯域に幅広く分布する。主に沿岸域に生息し、サンゴ礁や岩礁の周囲で群れを形成し、活発に泳ぎ回る。食性は魚食性で、イワシなど他の魚類を貪欲に捕食する[3]。ヒトに対して攻撃性を示す魚類の一つであり、一部の地域ではサメよりも危険な存在と捉えられている[2][4]。
ほとんどの種類が釣魚あるいは食用魚として利用され、定置網・延縄などで漁獲される。肉は白身で淡白だが、生では水っぽく柔らかいため、刺身で食べられることは少ない。ほとんどが干物・塩焼き・から揚げなどに加工される。
形態
細長い円筒形の体型をもち、全長は20-30cmほどの種類から2mに達することもあるオニカマスまでさまざまである[3]。口は大きく、やや突き出た下顎には鋭く強靭な歯を備える。側線がよく発達する一方、鰓耙はないか退化的[2]。
背鰭は2つあり、互いの間隔は広く離れている。前方の背鰭は5本の棘条からなり、後方は1棘9軟条。胸鰭は体側のやや低い位置にある。小離鰭をもたない。椎骨は24個[2]。
分類
Nelson(2016)の体系において1属27種が認められている[2]。本体系はカマス科をサバ亜目で最も原始的なグループとして位置付けていたが[5][6]、分子系統解析ではアジ、カジキ、カレイ等と同じ系統 (Carangiformes) に属し、特にアカメ科、アクタウオ等と近縁であるという結果が得られている[7]。
本稿では、FishBaseに記載される1属29種についてリストする[3]。
- カマス属 Sphyraena
- オオヤマトカマス Sphyraena acutipinnis
- ニシアフリカオオカマス Sphyraena afra
- ヤシャカマス Sphyraena arabiansis
- Sphyraena argentea
- オニカマス Sphyraena barracuda
- Sphyraena borealis
- Sphyraena chrysotaenia
- Sphyraena ensis
- タイワンカマス Sphyraena flavicauda
- オオメカマス Sphyraena forsteri
- テナガカマス Sphyraena guachancho
- Sphyraena helleri
- イブリカマス Sphyraena iburiensis[9]
- Sphyraena idiastes
- Sphyraena intermedia
- ヤマトカマス Sphyraena japonica
- トラカマス[10] Sphyraena jello
- Sphyraena lucasana
- ホソカマス Sphyraena novaehollandiae
- ダルマカマス Sphyraena obtusata
- タイセイヨウカマス Sphyraena picudilla
- アカカマス Sphyraena pinguis
- オオカマス Sphyraena putnamae
- タツカマス Sphyraena qenie
- モトカマス Sphyraena sphyraena
- Sphyraena tome
- Sphyraena viridensis
- Sphyraena waitii
主な種類
- アカカマス Sphyraena pinguis (英:red barracuda)
- ヤマトカマス Sphyraena japonica (英:Japanese barracuda)
- 全長35cm。アカカマスに比べて小型で、体色は青味がかり、体側の縦帯を欠く。腹鰭は背鰭と同じか、やや後方に位置する。鱗は小さく剥がれやすい。アカカマスに対して「ミズカマス」とよばれることもある。東北以南から南シナ海まで分布する。タチウオの仕掛けに掛かることがある。
- オニカマス Sphyraena barracuda (英:great barracuda)
- 全長180cmに達する大型種。世界中の熱帯海域に広く分布する。食用にされていたが、産地によってはシガテラ毒(シガトキシン)を持つため、バラムツ、アブラソコムツ、イシナギ(肝臓のみ)と並び、食品衛生法により販売禁止となっている。
- オオカマス Sphyraena putnamae Jordan & Seale, 1905
出典・脚注
- ^ "Sphyraena Artedi, 1793". World Register of Marine Species. 2022年12月25日閲覧。
- ^ a b c d e Nelson 2016, p. 388.
- ^ a b c “Family Sphyraenidae - Barracudas”. fishbase.se. 2024年2月10日閲覧。
- ^ キャンベル&ドーズ 2007, p. 106.
- ^ 岩井 2005, p. 45-46.
- ^ Helfman et al 2009, p. 306.
- ^ Girard, Matthew G., Matthew P. Davis, and W. Leo Smith (2020). “The phylogeny of carangiform fishes: morphological and genomic investigations of a new fish clade”. Copeia 108 (2): 265-298. doi:10.1643/CI-19-320.
- ^ a b 岡村&尼岡 1997, p. 652-655.
- ^ “Sphyraena iburiensis Doiuchi & Nakabo, 2005 イブリカマス”. BISMaL. Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology. 2020年12月15日閲覧。
- ^ Miki, Ryohei; Wada, Masaaki (2018). “First Japanese records of the barracuda Sphyraena jello (Teleostei: Sphyraenidae)”. Biogeography 20: 62-66. doi:10.11358/biogeo.20.62.
参考文献
- J.S. Nelson (2016) (英語). Fishes of the World (5th Edition ed.). New Jersey: Wiley & Sons, Inc. ISBN 978-1-118-34233-6
- Gene S. Helfman; Bruce B. Collette; Douglas E. Facey; Brian W. Bowen (2009) (英語). The Diversity of Fishes: Biology, Evolution, and Ecology (2. Edition ed.). Wiley-Blackwell. ISBN 978-1-4051-2494-2
- A.キャンベル, J.ドーズ 編、松浦啓一, 渋川浩一, 今村央 訳『魚類 II』松浦啓一(監訳)、朝倉書店〈海の動物百科3〉、2007年。ISBN 978-4-254-17697-1。
- 岩井保『魚学入門』恒星社厚生閣、2005年。ISBN 978-4-7699-1012-1。
- 『日本の海水魚』岡村収, 尼岡邦夫(編・監修)、山と溪谷社〈山渓カラー名鑑〉、1997年。ISBN 4-635-09027-2。
関連項目
外部リンク
カマス
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「カマス」の例文・使い方・用例・文例
- 釣り人たちがカワカマスを求めて流し釣りをしていた。
- アメリカカワカマスって食べられるのですか。
- パーチ科のカワカマスのような各種の魚
- カワカマスに似た淡水性のスズキ
- カワカマス
- カワカマス科単型の標準属
- 北の半球の海域の食欲旺盛な魚食性のキタカワカマス
- 北米産の小型カワカマスの各種
- 大西洋経済水域にいる、小さいが勇敢なカワカマスの幼魚
- 熱帯と亜熱帯の水域の大きな活動的な魚の単一タイプの科:カマス
- スズキ目カマス科模式単型属
- 細長く管状の体に突き出た下顎と長く強力な歯のある大きな口を持つカマス属の貪欲な海産魚
- 食物とスポーツが釣りをしたので、高く評価された(最大6フィート)の大きい灰色がかって茶色のカマス
- クロタチカマス類
- クロタチカマス
- クロタチカマス科の標準属
- クロタチカマス科の1属
- 眼の周りに眼鏡のような輪がある大型のクロタチカマス
- 北米の非常に大きいカワカマスの肉
- 若く、小さいカワカマスの肉
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