キネマ旬報ベスト・テン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/10 09:10 UTC 版)
「キネマ旬報」の記事における「キネマ旬報ベスト・テン」の解説
キネマ旬報ベスト・テンは世界最古クラスの映画賞で、1924年に外国映画のみを対象として「芸術的に最も優れた映画」「娯楽的に最も優れた映画」の2部門を編集同人の投票により選出したことから始まり、日本映画の水準が高くなったことを理由に1926年から日本映画も対象となった。 毎年、「日本映画ベスト・テン」・「外国映画ベスト・テン」・「文化映画ベスト・テン」が選出されている(1930年度は洋画から「無声映画」と「有声映画」、邦画から「現代映画」と「時代映画」を、1941年度・1942年度は戦争のため邦画のみ選出された)。選出者のベスト・テン(日本映画・外国映画・文化映画)に加え、1972年度からは読者選出ベスト・テン(日本映画・外国映画)も始まった。 各部門の選出は、映画評論家や新聞記者、映画雑誌編集者などから選抜した120人前後の選考委員によって行われる。各自の選考委員が各部門について自分の基準によって10本の映画を選び、1位は10点、2位は9点……10位は1点と評価を数値化し、その合計によって各部門の順位を決定する。どの選出委員がどの作品に投票したか、またその選考理由については、毎年2月上旬に発売されるキネマ旬報の特別号にて公表される。このような選出方法であるため、合議制によって選出する他の映画賞に比べて透明性が高く、賞の中立性と信頼性を担保している。また、個性的な視点を持っている選考委員のベストテンを集計した賞であるため、興行的な大ヒット作品とは異なる作品が選出される傾向がある。 毎年の受賞結果はNHKのニュースや読売新聞・朝日新聞・毎日新聞等の全国紙でも報じられる。ただし、近年は1位作品と個人賞のみの発表で、2位以下のベストテン内容は報道規制されている。
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