ナモ・バーラト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/25 02:20 UTC 版)
ナモ・バーラト | |
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ナモ・バーラト(2023年撮影) | |
基本情報 | |
運用者 | 首都圏交通公社 |
製造所 | アルストム |
製造年 | 2022年 - |
製造数 | 180両(6両編成30本)(予定) |
運用開始 | 2023年 |
投入先 | ラピッドX |
主要諸元 | |
編成 | 6両編成 |
軌間 | 1,435 mm |
電気方式 | 直流25,000 V 50 Hz (架空電車線方式) |
最高運転速度 | 160 km/h |
設計最高速度 | 180 km/h |
編成定員 | 1,468人(着席407人) |
車体長 | 22,000 mm |
車体幅 | 3,200 mm |
車体 | ステンレス鋼 |
定格速度 | 100 km/h |
備考 | 主要数値は[1][2][3][4][5][6][7][8][9]に基づく。 |
ナモ・バーラト(英語: Namo Bharat)は、インドのデリー首都圏の高速都市鉄道であるラピッドXで使用されている電車。通勤・近郊輸送を意識した営業最高速度160 km/hの列車で、愛称は「インドへの敬意」を意味する[1][2][4][5][6][10]。
概要
ラピッドX(RapidX)は、インドの首都・デリーを含むデリー首都圏と周辺都市を結ぶ都市鉄道として計画された路線網で、2023年10月以降順次各路線が営業運転を開始している。これらの路線向けに開発・生産が行われているのが「ナモ・バーラト」で、運行開始に先立つ2020年にボンバルディア・トランスポーテーション(現:アルストム)とラピッドXを所有する首都圏交通公社(National Capital Region Transport Corporation、NCRTC)の間に製造に関する契約が結ばれた[1][11][12]。
ロータス寺院(Lotus Temple)をモチーフにしたデザインを有する流線形の列車で、6両編成のうち先頭車1両はプレミアム車両(Premium Coach)、4両は普通車両(Standard Coach)となっている他、プレミアム車両と連結されている中間車1両は女性専用車両である。編成の総定員は1,468人を想定している。車体は安全性の向上や軽量化を目的に、インドのジンダル・ステンレス(Jindal Stainless)が開発した「グリーン・メタル(Green Metal)」と呼ばれるステンレス鋼で作られている。設計最高速度は180 km/hだが、実際の営業運転では160 km/hが最高速度となっている。乗降扉は両開き式プラグドアで、プレミアム車両には2箇所、普通車両には3箇所設置されている[1][2][3][6][7][8][9]。
車内には2+2人掛けのクロスシートが設置されている他、つり革や握り棒など立席客向けの設備が設置されている。そのうちプレミアム車両の座席はリクライニング機構を備えている他、シートピッチも広く設けられている。また、荷物ラックや充電用ソケット、情報案内装置など快適性を図るための設備も存在する他、安全対策のための監視カメラや消防設備、緊急時に備えた担架も搭載されている[7][3]。
制御システムとして、ETCS レベル3(European Train Control System L3)に対応したLTE通信装置が設置されており、これを用いて列車信号の操作や列車位置の特定などが行われる。また、将来的にはこの通信システムを用いた自動列車運転装置(ATO)の搭載も計画されている[6]。
ラピッドXの最初の路線となるデリー-メーラト線では6両編成30本が使用される事になっており、インド政府が推進する「メイク・イン・インディア」の方針に基づき、2022年以降アルストムがインドに有する工場で生産が行われている[1][2][6]。
関連項目
- メーラト・メトロ - メーラト市内で運行予定の都市鉄道。ラピッドXのデリー-メーラト線と路線を共有する事になっており、2020年にナモ・バーラトと共にボンバルディア・トランスポーテーション(現:アルストム)に3両編成10本の車両発注が実施され、2024年以降順次生産が実施されている[1][13][14]。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f “Bombardier's Design For India’s First Semi-High-Speed RRTS Corridor”. Railvolution (2020年9月25日). 2024年3月29日閲覧。
- ^ a b c d “India’s First Train For Delhi - Meerut RRTS Project”. Railvolution (2022年3月11日). 2024年3月29日閲覧。
- ^ a b c Abhijay Jha (2022年5月6日). “First RRTS train set to be handed over on Saturday, to reach Duhai soon”. The Times of India. 2024年3月29日閲覧。
- ^ a b “RapidX - India’s first semi high-speed regional train inaugurated”. Railvolution (2023年12月20日). 2024年3月29日閲覧。
- ^ a b “PM Modi flags off 'Namo Bharat', India's first regional rapid rail service; all you need to know”. Business Today (2023年10月23日). 2024年3月29日閲覧。
- ^ a b c d e “India’s first semi high-speed regional train by Alstom – NaMo Bharat gets inaugurated, sets a new world standard in advanced signalling technology”. Alstom (2023年10月20日). 2024年3月29日閲覧。
- ^ a b c Devanjana Nag (2020年9月25日). “Delhi-Meerut RRTS: Travel from Delhi to Meerut in 60 minutes on these world-class train sets; see pics”. Financial Express. 2024年3月29日閲覧。
- ^ a b Abhijay Jha (2023年10月29日). “Rapid rail 1st week: Avg daily ridership under 7k, max 10k”. The Times of India. 2024年3月29日閲覧。
- ^ a b Anish Mondal (2023年10月22日). “Namo Bharat trains: Jindal’s remarkable contribution of 600 MT of stainless steel for 66 coaches – Details Inside”. Financial Express. 2024年3月29日閲覧。
- ^ Palak Shah (2014年4月2日). “Narendra Modi inspired restaurant 'Namo' in Hong Kong doesn't serve dhokla”. The Economic Times. 2024年3月29日閲覧。
- ^ “ABOUT US”. National Capital Region Transport Corporation. 2024年3月29日閲覧。
- ^ “PROJECT OVERVIEW”. National Capital Region Transport Corporation. 2024年3月29日閲覧。
- ^ Arvind Chauhan (2024年2月6日). “Kanpur, Meerut Metro corridors roll out by 2025”. The Times of India. 2024年3月29日閲覧。
- ^ “Meerut Metro Unveils First Mini Namo Bharat Trainset, Setting New Standards in Urban Tarinset”. Metro Rail Today (2024年2月16日). 2024年3月29日閲覧。
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