【マーク1】(まーくわん)
第一次世界大戦で登場した、世界最初の戦車。
第一次世界大戦においてイギリス、ドイツ両軍は強固な陣地を構築してお互いに動きが取れなくなってしまい、塹壕を奪い合うための突撃を繰り返す一進一退の消耗戦に陥った。
これに対しイギリス軍では、装甲で完全に防御された車両で敵を次々となぎ倒しながら塹壕などを突破し、それに続く歩兵で陣地を一気に制圧するという概念の基に「陸上戦艦」の開発がスタートした。
いくつかの試作車が作られた後、1916年3月には遂にマーク1戦車として制式採用された。
試行錯誤の時代であり、2本の履帯の間にエンジンと操縦席を配置したため、横から見ると平行四辺形の形をした、現在の戦車とはかなり異なる風貌になっていた。
敵陣地攻撃を重視して車体の側面に2門の6ポンド砲を搭載したオス型と、歩兵掃討を目的として6挺の機関銃を装備したメス型が作られた。
その後、この新兵器はソンム会戦において初めて実戦に投入されたが、数が少なく故障も多かった事があり華々しいデビューとはいかず、イギリス軍も大損害を受けたが、この兵器の有効性自体は確認されたこともあり、以降改良型が次々と開発されることとなった。
なお、戦車を表す「タンク」という呼称は、本車の開発に当たって「水を運搬する車両」という名目にしていて、これが定着したことに由来する。
(また、別の説では英軍の情報部が潜入していたドイツ側のスパイへの対策として「あれは東部戦線に送る飲料水タンク」と吹聴していたのが定着した、というのもある)
スペックデータ
マーク1(1963年~1969年)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/08/04 08:47 UTC 版)
「トライアンフ・2000/2500」の記事における「マーク1(1963年~1969年)」の解説
当初は「トライアンフ・2000」4ドアセダンのみが登場した。エンジンはヴァンガード(最後の「スタンダード」ブランド車となった)に1961年以来用いられていたOHV直列6気筒を流用したもので、4速マニュアル(オプションで電磁式オーバードライブも装備可能)またはボルグワーナーBW35型3速オートマチックが選択可能であった。ブレーキはサーボ付きで当初から前輪はディスクブレーキであった。 トライアンフ・2000は同年にデビューしたローバー・2000(P6)としばしば比較された。内装が伝統的な英国車趣味である点、スタイリングやサスペンション設計の革新性、工作の丁寧さではローバーに軍配が上がったが、エンジンのスムーズさでは4気筒のローバーよりも6気筒のトライアンフが勝り、イタリアン・スタイルの流麗さも当時の市場にアピールし得るもので、以後両車は常に相互ライバル的な存在となった。 1965年にはロンドンタクシーの車体製造で知られるカーボディス社が外注製作した5ドア・ステーションワゴンが追加された。 1968年には「トライアンフ・2.5PI」が追加された。同時期にデビューしたTR5PI同様、排気量を2498ccに拡大し、ルーカス社製の機械式燃料噴射装置を与えたモデルである。ライバルのローバー・2000SC同様アンダーパワーと評されていた2000に対し、性能の改善は目覚しかったが、信頼性と燃費は犠牲となり、特にオーストラリアに輸出されたPIは、酷暑によるオーバーヒートや燃料の蒸発に悩まされたため、2.5PIの現存数は比較的少ない。2.5PIの投入はローバーがP6の強化を図って1966年にSUツインキャブレター付の「2000TC」、1968年には元ビュイック用のV型8気筒エンジンを搭載した「3500TC・3500S」を登場させ、動力性能面でトライアンフに差を付けたことに対抗するためであった。 既にローバーとトライアンフは、ローバーのレイランド傘下入り(1967年)時点で同じ企業下の併存ブランドとなっており、更には1968年のブリティッシュ・モーター・コーポレーションとの統合でBLMC(ブリティッシュ・レイランド)が成立、同クラスでの社内重複車種が多数が生じていた。にも関わらず、ローバー・P6シリーズとトライアンフ・2000/2500両車は共に生産が続行され、奇妙な社内ライバル関係は、両車が1977年に共通の後継車・ローバー・SD1にバトンタッチするまで続いた。 Mk1の2000は120,645台生産されたが、2.5PIは僅か9,029台の生産で、特にそのエステート版はシリーズ中最も希少な存在となっている。
※この「マーク1(1963年~1969年)」の解説は、「トライアンフ・2000/2500」の解説の一部です。
「マーク1(1963年~1969年)」を含む「トライアンフ・2000/2500」の記事については、「トライアンフ・2000/2500」の概要を参照ください。
- マーク1のページへのリンク