子叩き音頭(イヤサカ音頭)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 10:03 UTC 版)
「鰊場作業唄」の記事における「子叩き音頭(イヤサカ音頭)」の解説
一連のニシン漁に使用された網には、追い込まれたニシンが産んだ大量の魚卵(カズノコ)がこびり付いている。そのまま放置すれば乾燥して固まり、網の水切れを悪くして漁の妨げになってしまう。そのために漁ごとに網を陸上に揚げ、10数人掛りで広げて竹の棒で打ち、卵をふるい落とさなくてはならない。この作業の折に唄われたのが、子叩き音頭である。元唄は青森県民謡の「鯵ヶ沢甚句」だと考えられる。現在では囃し言葉にちなみ、「イヤサカ音頭」とも呼ばれている。 ヨーイヨーイ ヨイヨイヨイ アリャリャン コリャリャン ヨーイトナー ヨイヨイ 咲いた桜になぜ駒繋ぐ アラ イヤサカサッサ 駒が勇めば ノォ 花が散る アリャ 花が散る 駒が勇めば ノォ 花が散る (以下、囃し言葉省略) 恋の九つ 情けの七つ あわせ十六投げ島田 姉コこちゃ向け かんざし落ちる かんざし落ちない顔見たい 松と付けるな 女の子でも 松は世間の門に立つ お前行くならわしゃどこまでも 蝦夷や千島のはてまでも 場所の娘と蝦夷浜茄子は 波のしぶきに濡れて泣く 蝦夷地海路の御神威様は 何故におなごの足止める お前好いたとて 親投げらりょか 金で買われる 親じゃなし 男女共同で行う陸上の安全な作業ゆえ、仕事唄として唄われる子叩き音頭は洗練された上品な歌詞が多い。
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