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神隠しとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 神隠しの意味・解説 

かみ‐かくし【神隠し】

読み方:かみかくし

《「かみがくし」とも》

子供・娘などが、突然行方不明になること。山の神天狗(てんぐ)などの仕業信じられていた。「—にあう」

服喪中、神棚白紙で隠すこと。


かみかくし 【神隠し】

日本で、子供などが突然行方不明になったり、自失状態で発見されたりしたとき、「神隠しにあった」という。隠し神迷わし神天狗など超自然的なものに隠されたと考えたもの。異常心理状態の人に見られることもあるが、人為的な誘拐事件などの場合もある。(また、服喪中に白紙をはって神棚を隠すことをもいう)→ 迷子

神隠し

作者藤沢周平

収載図書神隠し―市井小説集
出版社青樹社
刊行年月1991.7

収載図書藤沢周平全集 第2巻
出版社文芸春秋
刊行年月1992.10

収載図書藤沢周平珠玉選 2 神隠し 市井小説集
出版社青樹社
刊行年月1993.9


神隠し

作者中原文夫

収載図書神隠し
出版社作品社
刊行年月2006.10


神隠し

作者荒崎一海

収載図書おようの恋―定町廻り捕物帖
出版社徳間書店
刊行年月2007.3
シリーズ名徳間文庫


神隠し

作者光田千熙

収載図書百物語 黎明編第一話-第十五話
出版社文芸社
刊行年月2008.4


神隠し

作者碇卯人

収載図書相棒 season2
出版社朝日新聞出版
刊行年月2008.5
シリーズ名朝日文庫


神隠し

作者鳴海丈

収載図書ものぐさ右近多情
出版社光文社
刊行年月2008.9
シリーズ名光文社時代小説文庫


神隠し―一九七〇・秋

作者熊谷達也

収載図書冒険日々マイ・ホームタウン
出版社小学館
刊行年月2005.10
シリーズ名小学館文庫


神隠し

作者土井敦子

収載図書岩洞御女
出版社近代文芸社
刊行年月1999.5
シリーズ名現代日本短編作家シリーズ


神隠し

作者佐伯泰英

収載図書橘花の仇―鎌倉河岸捕物控
出版社角川春樹事務所
刊行年月2001.3
シリーズ名ハルキ文庫

収載図書暴れ彦四郎鎌倉河岸捕物控
出版社角川春樹事務所
刊行年月2002.6
シリーズ名時代小説文庫

収載図書橘花の仇―鎌倉河岸捕物控 1の巻 新装版
出版社角川春樹事務所
刊行年月2008.5
シリーズ名時代小説文庫


神隠し

作者竹内

収載図書神隠し
出版社小学館
刊行年月2002.6
シリーズ名小学館文庫


神隠し

作者澤田ふじ子

収載図書恵比寿町火事公事宿事件書留
出版社幻冬舎
刊行年月2003.6

収載図書恵比寿町火事公事宿事件書留帳 8
出版社幻冬舎
刊行年月2004.12
シリーズ名幻冬舎文庫


神隠し

作者高橋克彦

収載図書京伝怪異帖 巻の下
出版社講談社
刊行年月2003.10
シリーズ名講談社文庫


神隠し

作者穐山巌

収載図書迷彩服の男
出版社本の泉社
刊行年月2003.12


神隠し

作者結城康隆

収載図書地蔵姉妹
出版社新風舎
刊行年月2004.7


神隠し

作者藤井邦夫

収載図書神隠し―秋山久蔵御用
出版社ベストセラーズ
刊行年月2004.9
シリーズ名ベスト時代文庫


神隠し

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/13 01:46 UTC 版)

神隠し(かみかくし・かみがくし)とは

  1. 喪中神棚を、白い紙や布で覆う慣わし。
  2. 人間がある日忽然と消え失せる現象(本項で記述)。神域である山や森で、人が行方不明になったり、街やからなんの前触れも無く失踪することを、の仕業としてとらえた概念。古来用いられていたが、現代でも唐突な失踪のことをこの名称で呼ぶことがある。天狗隠しとも言う。

概要

神隠しの伝承が残る青森県の天狗岳
神隠しの伝承が残る「八幡の藪知らず」の森(千葉県市川市

多くの場合は行方不明者は神域に消えたと考えられた。

縄文時代以前から、日本の霊魂の存在が信じられており、神奈備(かむなび)や神籬(ひもろぎ)や磐座(いわくら)・磐境(いわさか)は、神域(常世・幽世)と現世(人の生きる現実世界)の端境と考えられており、禍福をもたらす神霊が、簡単に行き来できないように、結界としての注連縄が張られたり禁足地になっていた。これは人も同様であり、間違って死後の世界でもある神域に入らないようにと考えられていたからである。

不明者を人々が総出で捜索する際、定まった道筋を通り、太鼓を叩いて不明者の名を呼ぶなど、ある種の呪術的儀式を伴っていたと窺わせる伝承も少なくない[1]

神隠しの「神」とは、神奈備、神籬、磐座などに鎮座する抽象的ないわゆる古神道の神だけでなく、天狗に代表される民間信仰(古神道)としての山の神山姥などの山や原野に係わる妖怪の類などもある。子供が遭ってしまう伝承も多いことから、子供を亡くした雨女という妖怪の仕業であるとも伝えられる(各地に神隠しを行う妖怪の存在が伝えられている)。

柳田國男が採録した『遠野物語』、『山の人生』にも神隠しの話・事例が収録されている。

吾妻鏡』の記述として、平安時代武将平維茂の子である平繁成は、誕生間もなく行方不明となり、4年後、夢の中のお告げで狐塚[2]の中から発見されたという伝承がある。この時、が翁の姿に変じて現れ、刀とを与えていった(この刀と櫛は家宝となった)。権威付けのための伝承ではあるが、神隠しの記述としては古い部類に入り、後述の沖縄の伝承と含めて、東北から沖縄にかけて、神隠しにあった者と櫛が関連して語られていることが分かる。

沖縄県では、神隠しを物隠しとも呼び、いったん物隠しに逢った者は自分の櫛を持って帰ろうと戻って来る。そして再び出て行ってしまうとされる。そのため、物隠しに逢った家族は早速当人の櫛を隠して取られないようにする。それでも、締め切っている部屋の中から知らないうちに取られてしまうこともあるとされる。研究者によると、櫛と神の関係をよく示している伝承としている。神を祀る者は櫛を必要としたため、物隠しに逢った者は櫛を取りに戻るとされる。近世になり、天狗の仕業と捉えるようになった本州より、古い型の伝承と見られる。

かつて、東京都八王子地方では、子供が神隠しに会った場合、両親が近くの呼ばわり山に行き、そこで子の名前を呼ぶと、大抵、どこからか出て来たとされる[3]。また、部落総出で行列を作り、太鼓を叩きながら、「かやせ、もどせ」と呼びながら捜し回る風習も広く見られたとされる。この他、太鼓と鐘を叩いて、消えた子の名を呼ぶ風習は、常陸国(現茨城県)那珂郡にもあったとされ、伝説によれば、風の音と共に杉の木の上に子供がひっかかっていて、山に向かって黒い物体が飛び去ったとされる(大録義行編 『那珂の伝説 下』 筑波書林 1984年 p.176)。『耳嚢』にも太鼓と鐘を叩いて子の名を呼ぶ行為の記述は見られる(「神隠しというたぐいある事」に、寛政8年=1796年盆14日のこととする)。

神隠しの伝承のある場所としては、青森県天狗岳岐阜県の天狗山などがあり、日本各地の「天狗」と名づけられた山に伝承されることも多い。また千葉県市川市八幡の「八幡の藪知らず」(やわたのやぶしらず)は、神隠しの伝承が強く残り、現在も禁足地となっている。

結界と道標

山間にある地蔵(兵庫県佐用町

神域は上記のような自然の環境が移り変わる場所だけでなく、逢魔時丑三つ時のように、一日の時刻にもその神域へ誘う、端境であると考えられた。そしてこれらが時代を経るにしたがい、神籬や磐境だけでなく、の形状の特徴的なや坂や、時には人の作ったや村境や町境などの集落の境界や、道の交差するなどにまでおよび、さらに社会基盤が充実すると、伝統的な日本家屋の道と敷地の間の垣根や、屋外にあった便所納戸、住居と外部を仕切る雨戸障子なども、常世と現世の端境と考えられ、神域へ誘う場所とされた。

結界

このため現世と常世を簡単に往来できぬように、注連縄だけでなく御幣節分での「の魔除け」などが結界として設けられた。お盆ホオズキを飾るのも常世へ旅立った祖霊(祖先の霊)や精霊が、現世に迷わず辿り着けるようにと、気遣って設けられた「道を照らす鬼火の灯」に例えたものである。

道標

もともとは、「道に迷わないよう」にと作られた道標(みちしるべ)でもあるが、「集落に禍が及ばないよう」や「まちがって神域に入らないよう」にとの思いからの結界でもある。同時に、旅や道すがらの安全を願って建立されたや、それに類する石造りの像が、今日でも信仰され路傍にひっそりと佇んでいる。下記のような類例がある。

神隠しの正体

「神隠し」の正体は、現実的なものに限れば迷子、家出、失踪、夜逃げ、誘拐、拉致、監禁、口減らし、殺害、事故により身動きが取れないなどが想定し得る。

神隠しには「遭いやすい気質」がある[1]といわれ、子供の場合は神経質な者や知的障害がある者[1]女性の場合、産後の肥立ちが悪いなど[1]、精神的に不安定な時期に遭いやすかったとされる。

『耳嚢』における神隠しの内容では、隣町で見つかった際、酷く健忘の様子があったと記述されており、記憶障害を示唆している(「神隠しというたぐいある事」)。一方、健忘では説明がつかない話として、『耳嚢』の「二十年を経て帰ってきた者の事」では、便所に入ったきり、行方不明となり、20年後に同じ便所から現れたと記されており、前述と違い、別の場所へ移動していない事例もある。

神隠しを扱った作品

小説

漫画

アニメ

神域へ誘う場所のモチーフとして、小高い丘に点在する住宅地から、斜面(坂と谷)に沿って走る鬱蒼とした森にある古道と、その路傍の祠や道祖神が描かれ、トンネルとしての闇(夜の描写)や朽ちた建築物は「神さびた社」をイメージしたものともとれる。最後には川があり、これらは、日本の民間信仰である古神道そのままの神域とも一致する。

ゲーム

映画

脚注

  1. ^ a b c d 民間信仰辞典 桜井徳太郎・編 東京堂出版 P87-
  2. ^ 田の神の祭場が「狐塚」という名になったという説があり、全国に見られる塚名である。参考・那谷敏郎 『「魔」の世界』 講談社学術文庫 2003年 ISBN 4-06-159624-1 p.237
  3. ^ 『民俗の事典』 大間知篤三 川端豊彦 瀬川清子 三谷栄一 大森志郎 大島建彦 編 岩崎美術社 初版 1972年 p.310

参考文献

関連項目


神隠し

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 07:37 UTC 版)

純血+彼氏」の記事における「神隠し」の解説

南らが温泉行った際に聞いた昔話鳴くのは鬼の走る音、山から鬼が降りてきて、子供1人食らうためにさらっていくという。昔は鬼が子供をさらうのではなく山の神仕業だと信じられていた。

※この「神隠し」の解説は、「純血+彼氏」の解説の一部です。
「神隠し」を含む「純血+彼氏」の記事については、「純血+彼氏」の概要を参照ください。

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神隠し

出典:『Wiktionary』 (2021/08/11 07:08 UTC 版)

和語の漢字表記

かみかくし

  1. かみかくし 参照

「神隠し」の例文・使い方・用例・文例

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