DHC (曖昧さ回避)
DHC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 04:28 UTC 版)
1987年から2013年まで運行されていた2代目の気動車は全てプッシュ・プル気動車DHC (Diesel Hyduralic Car)であり、プッシュ・プルを略してPP動車とも呼ばれている。両端の先頭車のうち半室が機関室(PMCと呼ぶ)で残りが客室であり、中間車は付随車で、集中動力方式であり、気動車というよりは狭い客室を備えたディーゼル機関車と客車の組合せによる編成と考えてもよい。ただ、PP動車は力が弱く山岳路線に不向きだったため、勾配のきつい路線では大出力の機関車を利用した客車編成である。最高速度はいずれも140km/h。先頭車PMCにはドイツ製大出力エンジンを2基搭載している。そのためPMCの客室は騒音と振動が激しいが、中間車は無動力なので非常に静かである。2013年1月5日をもって気動車編成による運行を終了、両端先頭車は廃車となり、中間付随車については機関車牽引による客車として引き続き使用されていたが、老朽化に伴い、2018年4月30日をもって運行を終了した。 101系(当初は211系)は1987年導入。大宇重工業製で6両編成2本、5両編成2本の22両が製造された。先頭車101型と付随車301・501型が一般室、601型は特室と食堂が半室ずつで構成されている。5両編成2本は111系増備の際に6両編成化された。 111系(当初は231系)は1988年導入。101系に比べ出力を30パーセントアップした。大宇、現代精工、韓進重工業によって製造された。こちらは8両編成で、9両編成や2編成をつないだ16両編成も可能で、柔軟な運用に対応している。先頭車111型、付随車の301・501・521・571型が一般車、特室は611・681型、食堂車は801型である。国鉄による導入だけではなく、政府資金による調達車両を、国鉄で借り受けるリース方式による車両も多く、それによって急速かつ大量に導入することが出来た。 251系は1992年導入の8両全特室編成で、基本性能は111系と変わらない。先頭車251型、付随車の701・751・781は全て特室、食堂車は871型である。こちらもリース方式で導入された車両が多い。 111・251系416両、101系22両を合わせて、合計438両が在籍していた。その後、踏切事故などで3両が廃車され、代替として2001年に4両が新造された。2003年には西大田駅付近で発生した陸橋落下による脱線事故で4両が廃車となった。 廃車後は数両が静態保存されている。111系126号(京釜線清道駅で保存)と130号(大田鉄道車両管理段で保存)は韓国鉄道公社による鉄道記念物に指定されている。
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