マックオーエス‐シエラ【macOS Sierra】
macOS Sierra
別名:macOSシエラ
macOS Sierraとは、Appleが2016年6月に正式に発表した、いわゆる次期OSの名称である。
macOS SierraはMac OS Xシリーズ(Mac OS X El Capitan)に続くメジャーアップデートに位置づけられる。Mac OSのシリーズで「Mac OS X」を冠さないバージョンの発表は15年ぶり、13バージョンぶりとなる。ただしOSの系譜としてはOS Xの流れを汲んでおり、全く別のOSというわけではない。
macOS Sierraでは音声アシスタント「Siri」の導入、iCloudとのシームレスな統合、さまざまな種類のコンテンツを異なるAppleデバイス間でコピー&ペースできる新機能「Universal Clipboard」といった機能が新たに搭載される。iOSで成功した機能がMacでも利用可能となり、iOSデバイス(iPhoneやiPad)との連携もいっそう容易になることが期待される。
iOS 9で導入されたピクチャーインピクチャーもmacOS Sierraに組み込まれる。その他、Apple Watchと連携して自動的に画面ロックを解除する「オートアンロック」や、ストレージ容量に余裕がなくなると自動的にiCloudへのデータ移動やキャッシュの削除、ログの削除などを行う「オプティマイズドストレージ」なども盛り込まれる。
macOS Sierraは2016年6月14日に公式に発表され、同日デベロッパープレビュー版の提供が開始された。同年9月に無料アップデートとして提供が開始されている。
※画像 / Apple Japan
参照リンク
Sierra Priview - Apple
Mac OS: | Mac OS X Yosemite Mac OS X El Capitan Mission Control macOS Sierra macOS High Sierra マックOS マルチファインダ |
macOS Sierra
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/13 08:56 UTC 版)
macOS Sierra | |
---|---|
macOS ファミリー | |
開発者 | |
Apple | |
ウェブサイト | http://www.apple.com/jp/macos/sierra/ |
リリース情報 | |
リリース日 | 2016年9月20日[1] [info] |
最新の安定版 | 10.12.6 - 2017年7月19日 |
ソースモデル | プロプライエタリ(基盤となるDarwinはオープンソース) |
ライセンス | APSL and Apple EULA |
カーネル型 | ハイブリッドカーネル (XNU) |
先行品 | OS X El Capitan (10.11) |
後続品 | macOS High Sierra (10.13) |
サポート状態 | |
終了[2] |
macOS Sierra(マックオーエス シエラ)は、Appleが開発したMac向けのオペレーティングシステム(OS)。macOSシリーズの13番目のバージョンである。バージョンナンバーは10.12。OS X El Capitanの後継バージョンとして、2016年9月20日に無料でリリースされた[1]。
概要
2016年6月13日に開催されたWWDC 2016の基調講演にて発表され、同日から開発者(Apple デベロッパープログラム登録者)へデベロッパープレビュー版が公開された。
名前は、カリフォルニア州にあるシエラネバダ山脈から付けられたが、「Sierra」はスペイン語で「山脈」を指す。iOS・watchOS・tvOSと合わせる形で「OS X」から「macOS」に名称が変更された(「X」の付かないOS名は1999年のMac OS 9以来)。
本バージョンではLate 2009モデル(Mac miniを除く)以降のMacであればインストール可能で、それ以前のMacのモデルでは直接インストールは不可となった。
対応環境/システム条件
- iMac (Late 2009) 以降
- MacBook (Late 2009) 以降
- MacBook Pro (Mid 2010) 以降
- MacBook Air (Late 2010) 以降
- Mac mini (Mid 2010) 以降
- Mac Pro (Mid 2010) 以降
特徴
iOSやwatchOS、tvOSなどのAppleのOSとの名前の親和性を図るためにOS Xから名称が変更された[3]。iOSやtvOSで利用されてきたSiriが追加されたり、Apple Watchを使用してMacのロックを解除できるAuto Unlockなどの多数の機能が追加される。またインストーラーのサイズも前OSのEl Capitanと比較し1GB余り縮小され(ビルド番号16A238m時点)、ユーザーが利用可能なディスクスペースが増加した。
これまでのOS X同様、 The Open Groupに正式に認定されたUNIXである[4]。
新機能
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- Siri
- Dock、メニューバー、キーボードショートカットから起動可能で、検索結果をフローティングウインドウに表示し常駐させることができる。ファイル検索、メッセージの送信、SNSへの投稿をはじめとした機能が利用可能。検索結果を通知センターに留めておくこともできる。Siriは常に最前面で動作するので、別のタスクを動作させながらSiriを利用することも可能。
- 自動ロック解除[5]
- Apple Watchによる自動ロック解除機能が利用可能となった。
- ピクチャ・イン・ピクチャ[6]
- ユニバーサルクリップボード[7]
- 2台のAppleデバイス間でテキスト・画像・ビデオをコピーアンドペーストできる。同じApple IDでiCloudにサインインし、Bluetooth、Wi-Fi、Handoffがオンで、近くにあることが必要。iOSデバイスはiOS 10以降で対応。
- ストレージを最適化[8]
- Macのストレージ容量を確保するため、「利用頻度の低いファイルをiCloudに移動する」「削除後30日が経過したファイルはゴミ箱から削除する」「Safariのキャッシュや古いiOSデバイスのバックアップを削除する」などの操作を行い、ストレージの最適化を図る機能。
- 「デスクトップ」や「書類」のファイルを iCloud Drive に追加する[9]
- Apple Pay on the web
- Apple File System (APFS)
- macOS Sierraでは、開発者向けプレビュー機能として提供し、macOS High Sierraで実装された。
- Thunderbolt 3およびUSB 3.1 Gen.2の正式サポート
- 32ビットAppに対する警告[10]
- 日本語フォントの追加と扱いの変更
- 凸版印刷の凸版文久体(凸版文久明朝・凸版文久ゴシック・凸版見出し明朝・凸版見出しゴシック)と字游工房の游教科書体をFont Bookからダウンロードすることで追加インストールできるようになり、OS X Mavericks(10.9)から付属する游書体(游明朝体・游ゴシック体)・OS X El Capitan (10.11)から付属するフォントワークス書体(筑紫A/B丸ゴシック・クレー)についても同様の扱いになった[11]。
廃止された機能
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- HFS(Mac OS 標準フォーマット)への対応
- 書き込み対応はSnow Leopardで廃止済み
- Java 6 [12]
- El Capitanまでは、「レガシー Java 6 ランタイム」のインストールが可能[13]であったが、同機能の廃止に伴いmacOS Sierra以降ではAdobe Creative Suite 5および6のインストールが不可能になる。
- 最新版のJava 8はインストール・利用ができる[14]
- PPTPによるVPN接続
バージョン履歴
バージョン | Build | リリース日 | Darwinバージョン | アップデート内容 |
---|---|---|---|---|
10.12 | 16A323 | 2016年9月20日 | 16.0.0 | |
10.12.1[15] | 16B2555, 16B2657 | 2016年10月24日, 10月28日 | 16.1.0 | macOS Sierra 10.12.1 のセキュリティコンテンツについて |
10.12.2[16] | 16C67 | 2016年12月13日 | 16.3.0 | macOS Sierra 10.12.2 のセキュリティコンテンツについて |
10.12.3 | 16D32 | 2017年1月23日 | 16.4.0 | macOS Sierra 10.12.3 のセキュリティコンテンツについて |
10.12.4 | 16E195 | 2017年3月27日 | 16.5.0 | macOS Sierra 10.12.4、セキュリティアップデート 2017-001 El Capitan、セキュリティアップデート 2017-001 Yosemite のセキュリティコンテンツについて |
10.12.5 | 16F73 | 2017年5月15日 | 16.6.0 | macOS Sierra 10.12.5、セキュリティアップデート 2017-002 El Capitan、セキュリティアップデート 2017-002 Yosemite のセキュリティコンテンツについて |
10.12.6 | 16G29 | 2017年7月19日 | 16.7.0 |
脚注
出典
- ^ a b macOS Sierra、無料アップデートとして提供開始
- ^ macOS およびSafariのセキュリティアップデート公開, 京都大学情報環境機構(2019年10月9日), 最終閲覧:2019年10月9日
- ^ macOS Sierra発表、OS Xから改名。Siri対応、オートアンロックなど新機能多数 - Engadget Japan
- ^ Apple Inc. - UNIX 03
- ^ “Apple Watch で Mac のロックを自動解除する方法”. Apple Support. 2019年9月16日閲覧。
- ^ “Mac でピクチャ・イン・ピクチャを使ってビデオを視聴する - Apple サポート”. 2019年9月26日閲覧。
- ^ “ユニバーサルクリップボードを使って Apple デバイス間でコピーアンドペーストする - Apple サポート”. 2019年9月26日閲覧。
- ^ “Mac ストレージの空き領域を増やす方法 - Apple サポート”. 2019年9月26日閲覧。
- ^ “「デスクトップ」や「書類」のファイルを iCloud Drive に追加する - Apple サポート”. 2019年9月26日閲覧。
- ^ “32 ビット App と macOS High Sierra 10.13.4 の互換性” (日本語). Apple Support 2018年4月25日閲覧。
- ^ “macOS Sierra に組み込まれているフォント” (2018年10月5日). 2021年9月3日閲覧。
- ^ Mac OS XおよびApple Java 6のサービスの終了 java.com
- ^ ダウンロード - Java for OS X 2015-001 apple.com
- ^ Java for Mac OS Xのダウンロード java.com
- ^ ダウンロード - macOS Sierra アップデート v10.12.1
- ^ ダウンロード - macOS Sierra アップデート v10.12.2
外部リンク
- 以前のバージョンの macOS を入手する
- macOS Sierra 10.12:El Capitan、Yosemite、Mavericks、Mountain Lion、Lion からアップグレードできる。
- Apple - WWDC 2016 Keynote
macOS Sierra
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 09:58 UTC 版)
「Siri」の記事における「macOS Sierra」の解説
2016年6月13日、WWDCにて、開発者へのAPIの公開とともに、macOS Sierraへの対応が発表される。
※この「macOS Sierra」の解説は、「Siri」の解説の一部です。
「macOS Sierra」を含む「Siri」の記事については、「Siri」の概要を参照ください。
- MacOS_Sierraのページへのリンク