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N響アワーとは? わかりやすく解説

N響アワー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/09 21:15 UTC 版)

N響アワー
ジャンル 音楽番組
クラシック音楽
製作
制作 NHK教育テレビジョン
放送
音声形式モノラル放送 → ステレオ放送[注 1][1]
放送国・地域 日本
放送期間1980年4月26日 - 2012年3月25日
放送時間19:30 - 21:00
19:00 - 20:00
20:00 - 21:00
21:00 - 22:00
21:00 - 21:57
テンプレートを表示

N響アワー』(エヌきょうアワー)は、1980年から2012年までNHK教育テレビジョンで放送されていたクラシック音楽番組。原則としてNHK交響楽団の演奏を放送した。

番組終了当時の放送曜日・時間は、毎月第1 - 4日曜日の21:00 - 21:57(JST)。

概要

1980年4月26日に放送を開始した。NHK交響楽団の音楽会を収録した映像などを放送していた。

オーケストラの森』開始後は、毎月第5週目には、同番組を放送するために放送を休止していた。

2012年3月25日放送分をもって番組は終了。32年の歴史に幕を閉じた。後番組は、石田衣良加羽沢美濃が司会を務める『ららら♪クラシック[2]

この番組のステレオ放送について

番組開始当初、教育テレビは音声多重放送を行っていなかったことから、1985年4月7日14時からの再放送枠にて、NHK-FMでステレオで同時放送を開始した[1][注 2]

しかし、1990年10月1日に教育テレビで音声多重放送を開始したのに伴い、同月6日の放送から同テレビ於いて漸くステレオ放送となった[注 3]

出演者

司会

⚫印は、アシスタント司会者。

期間 放送時間 司会者 備考
柴田南雄作曲家
海老沢敏音楽学者・モーツァルト研究家)
1980年04月26日 - 1982年12月26日 後藤美代子アナウンサー 毎月1回最終土曜日の放送。
1983年05月29日 - 1984年03月23日 明石勇(アナウンサー)
1984年04月07日 - 1985年03月26日 土曜日
19:00 - 20:00
芥川也寸志(作曲家)
小塩節ドイツ文学者)
杉浦宏(魚類学者)
3人の鼎談形式での司会。
1985年04月06日 - 1988年09月24日 土曜日
19:00 - 20:00[注 4]
芥川也寸志
なかにし礼作家
木村尚三郎歴史学者)
3人の鼎談形式での司会。
この時期から番組がステレオ制作となり、NHK-FM放送にて、教育テレビの翌日の再放送時間帯と同時に、ステレオでの放送を開始。[1]
1988年10月01日 - 1988年11月26日 なかにし礼
木村尚三郎
岩城宏之指揮者
1988年12月 - 1989年04月01日 なかにし礼
木村尚三郎
1989年04月08日 - 1992年04月04日 森ミドリ(作曲家・チェレスタ演奏家) 1990年10月6日の放送分から、教育テレビにてステレオ放送を開始。
1992年04月11日 - 1993年04月03日 岩城宏之[注 5]
阿木燿子作詞家
1993年04月10日 - 1996年03月16日 中村紘子ピアニスト
1996年04月06日 - 2002年03月24日 池辺晋一郎[注 6](作曲家)
檀ふみ女優司会者エッセイスト
2002年04月07日 - 2005年03月27日 池辺晋一郎
若村麻由美(女優)
2005年04月03日 - 2006年04月02日 池辺晋一郎
大河内奈々子(女優)
2006年04月09日 - 2008年03月23日 池辺晋一郎
髙橋美鈴(アナウンサー)
2008年04月06日 - 2009年03月22日 池辺晋一郎
岩槻里子(アナウンサー)
2009年04月 - 2011年03月 西村朗(作曲家)
岩槻里子
2011年04月03日 - 2012年03月25日 西村朗
黒崎めぐみ(アナウンサー)

主なゲスト

放送日 ゲスト タイトル
1992年7月4日 山田洋次 杮落とし
1992年7月11日 山田洋次 音と映像
1992年8月1日・8月15日 木村尚三郎 木村尚三郎のパリ1・2
1993年1月16日 島田雅彦 点描 ショスタコーヴィチ
1999年6月13日 松本零士 松本零士"指輪"のロマンを語る
1999年7月11日 小原乃梨子 のび太くんワルツ好き?![注 7]
1999年11月14日 香山リカ 香山リカが診察・マーラーの悩み
1999年12月12日 江川紹子 江川紹子の秘かな楽しみ[注 8]
2000年2月13日 春風亭小朝 春風亭小朝のよもやま話[注 9]
2000年3月12日 加藤一二三 勝負にゃ泣かぬがモーツァルトには泣ける
2000年4月9日 野村萬斎 野村萬斎 シェークスピアへの道
2000年5月14日 高樹のぶ子 よみがえる魂の調べ 〜作家・高樹のぶ子〜
2000年6月11日 山口崇 山口崇のクラシックは永遠の友
2000年7月9日 吉田美奈子 ポップス歌手とクラシックの幸せな出会い
2000年8月13日 美輪明宏 美しさの条件・美輪明宏
2000年10月8日 谷川俊太郎 武満徹の歌〜詩人・谷川俊太郎
2000年12月10日 横尾忠則 芸術は皆兄弟〜画家・横尾忠則
2004年1月25日 筒井康隆 多彩な作家の音楽談義
2007年4月22日 さだまさし さだまさしが語る音楽の心

番組内容

西村時代
2009年、13年間 番組を担当した池辺から西村へ交代した。毎回最後に5分ほど「西村朗の今宵もカプリッチョ」という音楽解説がある。
池辺時代
  • 第1週:最近行われた注目の演奏会を紹介する。
  • 第2週:過去の名演を紹介する。
  • 第3週:「池辺晋一郎の音楽百科」と題して、あるテーマに則って司会の池辺晋一郎がピアノを弾いたりしながら解説し、それに関係するN響の演奏シーンを流す。
  • 第4週:様々な分野からゲストを招き、音楽について話し、それにちなんだN響の演奏を流す。
過去
  • 楽器交友録(1997年4月 - 1998年3月)
    番組最後に各楽器をひとつずつ取り上げ、N響の奏者(たまに外部含む)にインタビューする。テーマ音楽は池辺作曲。ヘ長調木管五重奏とピアノの編成。

テーマ曲

過去
作曲者 曲名 指揮者
1991年頃 グリンカ ルスランとリュドミラ』序曲
1992年 ブラームス 交響曲第3番』第3楽章 エフゲニー・スヴェトラーノフ
1993年 チャイコフスキー くるみ割り人形』より『花のワルツ』 エフゲニー・スヴェトラーノフ
1995年 チャイコフスキー 弦楽セレナーデ第2楽章 エフゲニー・スヴェトラーノフ
1996年 ベートーヴェン 交響曲第6番『田園』第1楽章 クルト・ザンデルリンク
1998年 ベルリオーズ 幻想交響曲』第2楽章 シャルル・デュトワ
1999年 ホルスト 組曲『惑星』より『木星』 シャルル・デュトワ
2000年 メシアン トゥランガリーラ交響曲』より第5楽章『星たちの血の喜悦』 シャルル・デュトワ
2001年 ベルリオーズ ローマの謝肉祭序曲 シャルル・デュトワ
2006年 リヒャルト・シュトラウス 交響詩「ドン・ファン」
2008年 シューマン 交響曲第3番『ライン』第1楽章 ヘルベルト・ブロムシュテット

関連項目

脚注

注釈

  1. ^ 教育テレビでは音声多重放送開始時の1990年10月6日から実施。NHK-FM放送では、教育テレビの再放送時間帯で同時放送を開始した1985年4月7日から。
  2. ^ 「ステレオ音声で楽しみたい方はNHK-FMで」というスタンスを取っていた。一部の家電メーカーはテレビ音声とFM放送を同時録音できるビデオデッキを発売したこともあった。余談だが、NHK-FMでは、1979年12月24日にFM放送での全国ステレオ生中継が可能になったのを受け、NHK交響楽団の定期演奏会をこの日の「ベートーヴェン作曲 交響曲第9番『合唱』」の公演から、随時生中継している。
  3. ^ 当時は関東広域圏・東海3県・近畿広域圏のみで実施、全国で実施されるようになったのは半年後の1991年3月21日のことである。
  4. ^ 1985年4月7日には日曜日14:00から再放送(休止あり)。
  5. ^ 1992年10月24日・10月31日、1993年2月13日はスケジュールの都合で欠席。
  6. ^ 1993年1月9日に単発出演済み。
  7. ^ 番組冒頭でドラえもんのび太の声を演じたことがある。池辺と檀ふみがウィンナワルツの話題をふった後「わーいわーい、ワルツだワルツだ。うれしいな、楽しいな。ドラえもん!どこでもドアで、ウィーンにつれてってよ!」と画面外で声を演じ、画面移動して登場するという演出であった。ただし、池辺が同じ小原が出演している『未来少年コナン』の音楽担当でもあったため、ドラえもんよりもそちらの話題の方が長かった。
  8. ^ ショスタコーヴィチの交響曲第5番のポケットスコアを持参し、池辺を驚かせた。
  9. ^ クライバーの来日公演に感動したエピソードを披露。

出典

  1. ^ a b c 日本放送協会放送文化調査研究所放送情報調査部『NHK年鑑'86』日本放送出版協会、1986年、132頁。 
  2. ^ 3月で終了の長寿番組「N響アワー」の次は、石田衣良が登場!”. Webザテレビジョン. 角川マガジンズ (2012年2月20日). 2012年1月21日13:33閲覧。

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