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SHA-2とは? わかりやすく解説

シャー‐ツー【SHA-2】


SHA-2

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/29 00:53 UTC 版)

SHA-2
一般
設計者 アメリカ国家安全保障局
初版発行日 2001
シリーズ (SHA-0), SHA-1, SHA-2, SHA-3
認証 FIPS PUB 180-4, CRYPTREC, NESSIE
詳細
ダイジェスト長 224, 256, 384, or 512 bits
構造 Merkle-Damgård construction
ラウンド数 64 or 80
最良の暗号解読
2011年に原像攻撃によってSHA512の80ラウンド中57ラウンドまで、SHA-256の64ラウンド中52ラウンドまで[1]。疑似衝突攻撃ではSHA-256の46ラウンドまで[2]

SHA-2(シャーツー[3])は、Secure Hash Algorithmシリーズの暗号学的ハッシュ関数で、SHA-1の改良版である。アメリカ国家安全保障局によって設計され、2001年にアメリカ国立標準技術研究所によって連邦情報処理標準 PUB 180-4として標準化された。

概要

SHA-2には、前身のSHA-1から多くの改良が加えられている。それ以前のハッシュ関数は、ハッシュ長が固定で、強度もそれによって決まっていた。しかし、SHA-2はSHA-224SHA-256SHA-384SHA-512SHA-512/224SHA-512/256の6つのバリエーションを持ち、ハッシュ長は224、256、384、512ビットのいずれかである。

SHA-256とSHA-512は、それぞれ32ビット、64ビットのワード長から計算されるハッシュ関数である。シフト量と追加定数が異なるが、構造自体は本質的に同一であり、ラウンド数のみが異なる。SHA-224とSHA-384は、それぞれSHA-256とSHA-512を単純に切り詰めたバージョンであり、初期値のみが異なる。SHA-512/224とSHA-512/256は、SHA-256ではなくSHA-512を切り詰めたバージョンである。SHA-2シリーズは US 6829355  によってカバーされているが、アメリカ合衆国は、この特許をロイヤリティフリーで開放している[4]

2004年にMD5とSHA-0の強衝突耐性が突破され[5]、翌2005年にはSHA-1の突破方法が発表された[6]。以降も攻撃法の研究が進む、といった事態が起きたため、急遽NIST主導で新たな構造を持つアルゴリズムのSHA-3の公募が2007年から5年かけて進められた[7][8]。公募後、3年の検証を経て、2015年8月にSHA-2の次のスタンダードとしてSHA-3が制定された[9]。SHA-2にはSHA-1と類似する点もあるものの、後述するように当時憂慮されたような事態にはなっていない(2015年6月現在)。

2014年1月現在、SHA-1に有効な攻撃をSHA-2に拡張することは達成されていない。原像攻撃ではSHA-256にて52ラウンドまで、SHA-512にて57ラウンドまで、衝突攻撃ではSHA-256の46ラウンドまでが最良の攻撃法である[1][2]

SHA-2は、日本のCRYPTRECおよびヨーロッパのNESSIEにおいて、推奨暗号として採用されている。 [10]

ハッシュ関数の標準化

SHA-2シリーズの圧縮関数の1回分の繰り返し
カテゴリ:ハッシュ関数メッセージ認証コード認証付き暗号
カテゴリ

SHA-2

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/11 03:54 UTC 版)

Secure Hash Algorithm」の記事における「SHA-2」の解説

詳細は「SHA-2」を参照 SHA-1改良しまた、出力されるハッシュ値長さ長くしたものがSHA-2である。 SHA-256SHA-512は、それぞれ32ビット64ビットのワードサイズを持ち出力されるハッシュ値長さ256ビット512ビットである。SHA-224SHA-384それぞれSHA-256SHA-512切り詰めたものであり、ワードサイズはそれぞれ32ビット64ビット出力長はそれぞれ224ビット384ビットである。SHA-512/224SHA-512/256SHA-512切り詰めたものであり、ワードサイズは64ビット出力長はそれぞれ224ビット256ビットである。

※この「SHA-2」の解説は、「Secure Hash Algorithm」の解説の一部です。
「SHA-2」を含む「Secure Hash Algorithm」の記事については、「Secure Hash Algorithm」の概要を参照ください。

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