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文化庁は19日、公立中学校の休日の部活動を校外の団体などに委ねる「地域移行」を円滑に進めるため、文化部活動の中でも、休日の練習などが多い吹奏楽部について、指導者や場所の確保に独自の課題があることをふまえた支援を行う方針を明らかにした。来年度予算の概算要求に関連費用を計上する。
文化庁の有識者会議は今月9日、文化部活動の地域移行に向け、来年度から3年間を改革集中期間とする提言をまとめた。吹奏楽部は、数十人が同時に演奏できる場所の確保が難しいことや、楽器ごとに演奏方法が異なるために指導者が多数必要なことなど、学校以外の場で活動するには独自の課題が多いことが指摘されていた。このため文化庁は、吹奏楽関係の団体と今後協議して、課題を検証するためのモデル事業を通じて、必要な支援策を検討することにしている。
文化庁の2020年の調査では、運動部も含む中学生の部活動の中で、吹奏楽部に所属する人数は10・4%を占めて最も多かった。