撮影・安川純

大根と鶏手羽元の煮物

[読者会員限定]
スクラップ機能は読者会員限定です
(記事を保存)

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

素材生きる甘い香り
 スパイス料理店店主で料理研究家のづみ由美子さんが今回提案するのは、寒い時期に体が温まるスパイス料理「大根と鶏手羽元の煮物」。シナモンの一種の桂皮がほんのりと香り、意外なほど鶏肉と合って、ほっとする味わいだ。(生活部 山田朋代)



 今回の煮物は旬の大根に骨付きの鶏手羽元を組み合わせ、ごちそう感を出した。体を温める効果のあるスパイス類として、具材を煮るのに使うのがシナモンの一種で優しく甘い香りの桂皮だ。豚肉や牛肉はクローブなど香りの強いスパイスが合うが、淡泊な味わいの鶏肉には優しい香りが合うという。爽やかな香りのセイロンシナモンもあるが、みりんや砂糖を入れずに煮るため、より甘い香りの桂皮を選んだ。ほかに、ショウガ、黒コショウを使う。

 ポイントは、あらかじめスパイス類を煮出すことだ。ショウガは水から入れ、沸騰したら桂皮と黒コショウを入れる。桂皮は断面から香りが出るので、割りながら入れる。少し茶色になるくらい、しっかりと煮出す。

 大根や手羽元はそれぞれ焼き目がつくまで焼く。「香ばしさを加えるだけでなく、おいしそうな見た目にもなるのでしっかり焼いてもよい」と古積さん。手羽元は焼いたら余分な脂を除くため、サッとゆでる。

 大根の煮物はしょうゆ味が定番だが、スパイスの風味をいかすため、味付けは塩だけでシンプルに。「手羽元からだしが出るので、塩だけでもおいしく仕上がります」。鍋底に煮汁が1センチほどになるまで煮詰めたら完成だ。

 手羽元はほろりとやわらかく、ほんのり香る桂皮が合う。肉のうまみがしみ込んだ大根は、みずみずしい甘さが口に広がる。「素材を引き立てる『スパイスの力』を感じられるひと皿。自然な甘みを楽しんでくださいね」

材料

2人分

大根250g
鶏手羽元4本
ショウガ(薄切り)10g
桂皮4g
黒コショウ8粒
赤唐辛子1本
ローリエ1枚
スクラップ機能は読者会員限定です
(記事を保存)

使い方
記事に関する報告
読売新聞購読申し込みバナー

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)