1.17に産声上げた男性モデルの絵本完成、子どもたちが挿絵を描く

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 1995年1月17日の阪神大震災当日に生まれた男性をモデルにした絵本「ぼくのたんじょうび」が完成し、14日、神戸市東灘区で披露された。地震発生から多くの人の助けを受けて一つの命が誕生するまでの実話で、命の尊さや助け合いの大切さを描いている。

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今月17日発売

完成した絵本「ぼくのたんじょうび」 
完成した絵本「ぼくのたんじょうび」 

 主人公は兵庫県尼崎市の会社員中村翼さん(29)。あの日、神戸市兵庫区に住んでいた母親は避難先の小学校の運動場で産気づいた。

 見知らぬ女性が暖かい車内で休ませ、渋滞の中、警察官が 迂回うかい 路に誘導してくれた。停電する病院で、医師や父親が懐中電灯で照らし、母親は無事に出産した。

 大学で防災教育に携わる中村さんの恩師が絵本制作を発案。画家の中嶋洋子さん(72)が主宰する絵画教室「アトリエ太陽の子」(神戸市東灘区)に通う子どもたちが挿絵を描き、3000部が完成した。

 この日、絵本を手にした子どもたちは歓声を上げ、順に音読。神戸市立住吉中1年の男子生徒(13)は「地震の怖さ、助け合いの素晴らしさを絵で伝えられた。多くの人に読んでほしい」と話した。中村さんは「一つ一つの絵に思いがこもっていて子どもたちに伝わると思う」と喜んでいる。

 A4変型判(32ページ)で税込み1540円。今月17日からジュンク堂書店三宮店などで販売され、1000部は東日本大震災など被災地の小学校に寄贈する。

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