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群馬県草津町の黒岩信忠町長(77)が、「町長室で性交渉した」という虚偽の告白が電子書籍に載り名誉を傷つけられたとして、新井祥子元町議(55)らに慰謝料の支払いなどを求めた民事訴訟で、新井氏に165万円の支払いを命じた2審・東京高裁判決が26日、確定した。双方が、期限までに上告しなかった。民事では新井氏の告白が虚偽との認定が確定し、今後は刑事裁判で虚偽告訴罪などが審理される。
今月7日の2審判決などによると、新井氏は2019年10月、書籍著者に「町長室で黒岩町長と性交渉した」旨を書いた手紙などを送り、著者は翌月、それらを基に電子書籍を出版した。
黒岩町長は同年12月、新井氏ら3人に慰謝料4400万円の支払いなどを求めて提訴。前橋地裁は今年4月、新井氏と著者に計275万円の支払いを命じ、著者は110万円を支払った。
2審判決は1審判決に続き、新井氏の告白を虚偽と認定。「黒岩町長の社会的評価が大きく低下することになった」などと指摘した。
黒岩町長は26日、取材に「提訴から時間がかかったが諦めずに闘ってよかった。本当に性被害に遭った女性が声を上げられない社会にはなってほしくない」と話した。