鹿児島ユナイテッドFC代表 うその登記申請の疑いで書類送検
サッカーJ3の鹿児島ユナイテッドFCの代表が5年前、Jリーグ参入を目指すチームの運営主体だった社団法人の登記申請をめぐり、役員のひとりが辞任したとするうその登記申請をしたとして、電磁的公正証書原本不実記録などの疑いで11日までに書類送検されたことが関係者などへの取材で分かりました。
書類送検されたのは、サッカーJ3、鹿児島ユナイテッドFCの徳重剛代表(47)です。
関係者などによりますと、徳重代表は鹿児島ユナイテッドの運営主体のひとつだった「社団法人鹿児島プロスポーツプロジェクト」の登記申請をめぐり、2020年、当時の理事のうちの1人について、辞任届を作成したり本人の印鑑を作ったうえで押印したりしてうその登記申請をした疑いがあるとして元理事側から告発されていました。
告発を受けて鹿児島県警が捜査し、捜査関係者などによりますと、11日までに電磁的公正証書原本不実記録などの疑いで、鹿児島地方検察庁に書類送検したということです。
鹿児島ユナイテッドFCは鹿児島市を本拠地とするサッカークラブで、Jリーグ参入を目指して徳重代表が設立した「FC KAGOSHIMA」と元理事が所属していた「ヴォルカ鹿児島」の2つのチームが統合する形で11年前に発足しました。
徳重代表は、発足当時からチームの運営に中心的に関わり、現在もJ3で戦うチームの代表を務めています。
代表が書類送検されたことについて、県スポーツ振興課は「詳細を確認していないため、コメントは差し控えたい」とコメントしています。
また鹿児島市スポーツ課は「現在、クラブ側に事実確認をしているところであり、徳重代表とクラブ側の対応を待ちたい」とコメントしています。
NHKの取材に対し、徳重代表は「現時点では簡単にコメントできないので、改めて説明します。しっかり対応します」などとしています。
鹿児島ユナイテッドFCの徳重剛代表はユナイテッドの広報を通じてコメントを出し、その中で「一般社団法人について、法務局の指摘で理事の就任や退任の登記手続きが更新されていなかったことが判明し、チームを運営する株式会社の役員と理事を整合させるという共通認識のもと、理事の就任・退任を行うことになっていたことから今回の登記手続きを行った」などと説明しています。
そのうえで「今回、その際の本人への確認不足などにより登記手続きに不備があったと指摘された」などとコメントしています。
そして「今後も専門家などの助言をいただきながら再発防止に努めたい」としています。