2歳以上のマスク着用「前向きに進めるべき」後藤厚生労働相

オミクロン株の急速な感染拡大が続く中、後藤厚生労働大臣は、2歳以上の子どものマスク着用について、さらなる感染を防ぐために、前向きに進めるべきだという認識を示しました。

子どものマスクの着用について、厚生労働省は2歳未満は推奨せず、2歳以上には、息苦しさを感じていないかどうか十分な注意が必要で「一律に着用することは求めていない」としています。

このうち、2歳以上の子どもの着用について後藤厚生労働大臣は、記者会見で「オミクロン株の幅広い感染状況を考えると、感染の主流は高齢者と子どもに移ってきていて、次の感染が広がる起点にもなりかねず、前向きに進めていくべきだ」と述べました。

また、アメリカの製薬大手メルクが開発した重症化を防ぐ初めての飲み薬「ラゲブリオ」=一般名「モルヌピラビル」について、今月下旬に納入予定だった20万人分のうち5万人分が先月28日に納入されたのに続き、4日、5万人分が、来週10日に、4万人分がそれぞれ時期を前倒しして納入されることになったと発表しました。

一方、後藤大臣は、自民党の作業部会が、2回目のワクチン接種から6か月たっていない若者にも3回目の接種をできるように検討すべきだと提言したことについて、「6か月より短い間隔での接種は十分な治験が行われておらず、慎重な検討が必要だ」と述べました。

全国知事会会長 “従来より踏み込んだ指導必要”

子どものマスク着用をめぐっては3日、全国知事会会長の平井鳥取県知事が後藤厚生労働大臣とオンラインで意見交換した際に「保育園は厚生労働省の所管だが、2歳未満児はしかたないかもしれないが、それよりも上の子どもについては、オミクロン株対策ではマスクの着用は重要ではないかと思う。たとえば、こういうことなど、従来の指導よりも踏み込んでもらうことが必要なのではないかと思う」と話していました。

松野官房長官 “専門家の議論踏まえ検討”

松野官房長官は、午後の記者会見で「全国知事会が2歳児以上のマスク着用の推奨を求めていることは承知している。現在保育所の子どもについては一人ひとりの発達の状況を踏まえる必要があるため、一律にマスクを着用することは求めていない。本日の分科会で議論がなされていると承知しており、専門家の議論も踏まえながら、保育所の感染対策をどのようにすべきか検討したい」と述べました。