中国版#MeToo運動の女性記者らに実刑判決 政権転覆あおった罪

中国の裁判所は、性被害を告発する中国版の「#MeToo」運動で知られる女性記者など2人に対し、政権の転覆をあおった罪で懲役5年と3年6か月の判決を、それぞれ言い渡しました。

判決が言い渡されたのは、性被害を告発する中国版の「#MeToo」運動で調査報道を手がけたことで知られるフリーの女性記者、黄雪琴氏と、労働者の権利を保護する活動家の王建兵氏の、2人です。

中国の人権活動を支援するウェブサイトなどによりますと、南部の広東省広州の裁判所は14日、政権の転覆をあおった罪で、黄氏に懲役5年、王氏に懲役3年6か月の実刑判決を、それぞれ言い渡したということです。

拘束されるまで2人が毎週、社会問題を話し合う集会を開いていたことが、政府への不満をあおったと問題視されたとみられています。

2人をめぐっては、去年9月に30余りの国際団体が直ちに釈放するよう求めていました。

判決について、中国外務省の林剣報道官は14日の記者会見で「法律を犯せば、誰でも法律の制裁を受ける。中国の司法主権に挑戦し内政に干渉するいかなる国家や組織にも断固として反対する」と強調しました。

習近平指導部は、人権や自由を口実に外国から体制に揺さぶりをかけられていると警戒を強めています。