イスラエルと敵対するヒズボラは25日早朝、声明を出し、イスラエルに大規模な攻撃を行ったと発表しました。
これまでにイスラエル軍の基地などの軍事施設を標的に320発以上のロケット弾を発射し、第1段階の攻撃を完了したとしています。
攻撃についてヒズボラは、7月に司令官がイスラエル軍の空爆によって殺害されたことへの報復だとしていて、イスラエルの救急当局によりますと、北部で女性1人が軽いけがをしたということです。
イスラエル軍はこれに先立ち、大規模な攻撃の兆候があるとして隣国レバノンのヒズボラの拠点に空爆を行ったと発表していました。
イスラエルのガラント国防相は「特別な状況」だと宣言し、今後48時間、全土の住民に当局の指示に従うよう求めていて、イスラエル最大の商業都市テルアビブにある国際空港は一時閉鎖されました。
また、ネタニヤフ首相は、攻撃を受けて緊急の閣議を開き「われわれに危害を加える者に対しては、われわれも攻撃する」と述べ、反撃する構えを見せていて、紛争のさらなる拡大が懸念されています。
ヒズボラは、パレスチナのガザ地区でイスラエル軍との戦闘を続けるイスラム組織ハマスとの連帯を表明し、これまでイスラエルとの間で激しい攻撃の応酬を繰り広げてきました。
25日には、ガザ地区での停戦と人質の解放に向けた協議にアメリカのCIA=中央情報局の長官らが参加してイスラエルとハマスの双方に合意の実現を働きかける見通しだと伝えられていましたが、今回の大規模攻撃で協議に影響がおよぶ可能性も出ています。
ヒズボラ“イスラエルに大規模攻撃” ネタニヤフ首相 反撃構え
中東レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは、隣国イスラエルに大規模な攻撃を行ったと発表しました。7月にイスラエルがヒズボラの司令官を殺害したことへの報復だとしていて、紛争のさらなる拡大が懸念されています。