アメリカのFAA=連邦航空局によりますと、フィラデルフィアの空港を離陸した小型ジェット機のリアジェット55型機が、現地時間の1月31日午後6時半(日本時間の1日午前8時半)ごろに墜落しました。
墜落したのは医療搬送用のジェット機で、運航していた会社は、乗員4人と子どもの患者と付き添いが搭乗していたとしたうえで、生存者は確認できていないと発表しています。
地元メディアはジェット機に乗っていたのはメキシコ出身の女の子の患者とその母親で、治療を終えて帰国する途中だったと伝えています。
またメキシコの外務省はSNSで、ジェット機に乗っていた人たちが全員メキシコ国籍だと確認したと明らかにしました。
墜落した場所はフィラデルフィア北東部の住宅や商業施設が建ち並ぶ地域で、現地からの映像では、墜落の瞬間とみられる激しい爆発の様子や、複数の建物が燃えている様子が写っています。
CBSテレビは、地元警察の情報として、現場近くで複数のけが人が出ていると伝えているほか、複数の住宅や車が被害を受けたとしています。
地元当局は周辺の道路を封鎖して対応にあたっていて、現場に近づかないよう住民に呼びかけています。
アメリカでは先月29日に首都ワシントン近郊で64人を乗せた旅客機と軍のヘリコプターが衝突し墜落した事故が起きたばかりで、相次ぐ墜落事故に衝撃が広がっています。

米 6人搭乗の小型ジェット機墜落 現場近くで“複数けが人”
アメリカ東部ペンシルベニア州のフィラデルフィアで現地時間の先月31日午後、6人が乗った医療搬送用の小型ジェット機が墜落しました。墜落した場所は住宅や商業施設が建ち並ぶ地域で、アメリカのメディアは現場近くで複数のけが人が出ていると伝えています。
地元の人「大きな音がして車が揺れた」

地元の人たちによりますと、小型機が墜落した地域は金曜日夕方ということもあって、多くの若者や家族連れでにぎわっていたということです。
当時、車を運転していたという医療関係者の女性は「大通りで信号待ちをしていると、大きな音がして車が揺れ、叫び声も聞こえてきました。煙の臭いがしたので、自分の車が燃えているのかと思いました」と墜落時の状況を振り返りました。
また、自宅にいたという地元の10代の男性は「せん光が見え、大きな音が聞こえました。墜落だとわかって急いでここまで来ました」と話していました。
NHKの取材班が墜落からおよそ3時間半後に現場に到着したときには、まだ広い範囲で通行が規制され、警察や消防の車両がサイレンを鳴らしながら行き来していました。
フィラデルフィアの警察によりますと、周辺の住民の一部は、近くの高校に避難しているということです。
高度上げた直後に下がり始める
航空機の位置情報などを公開する「フライトレーダー24」のデータによりますと、小型のジェット機は「ノースイースト・フィラデルフィア空港」を現地時間の先月31日午後6時6分(日本時間2月1日午前8時6分)に出発しました。
ジェット機は南西に向かって500メートルほどまで高度を上げましたが、その直後に高度が下がり始め、空港から5キロほど南西の商業施設の近くで、高度が390メートルほどまで下がったところでデータが途切れています。