海外の企業や拠点にシステム開発を委託する「オフショア開発」に変化の兆しが見えてきた。コストメリットを最大の目的としていたのは以前の話。現在は、深刻化するIT人材不足への対応という側面が色濃い。ユーザー企業が現地に直接開発拠点を構えるケースも増えてきた。

 オフショア先の環境も変わり続けている。IT人材へのニーズは強まる一方で、単に安価な人材を求めるだけでは持続可能な信頼関係は築けない。DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めるためのパートナーとして、向き合い直す必要がある。日本企業にとって有力なオフショア先であるベトナムでの現地取材から、新たな潮流をひもとく。