AI(人工知能)を活用し、献立・栄養管理支援アプリを手掛けるおいしい健康は2022年11月7日、健康管理アプリを手掛けるライフログテクノロジーと業務提携契約を締結したと発表した。2023年春に、おいしい健康が提供するアプリ「おいしい健康」にライフログテクノロジーの画像解析技術を適用することを目指す。アプリ利用者の食事の画像を解析して栄養素を計算することで、おいしい健康アプリの献立提案に生かす。
おいしい健康は2017年にクックパッドから独立したスタートアップだ。おいしい健康のアプリは、利用者の疾患や体調、食事摂取基準、料理の腕前などの情報を基に、管理栄養士が監修した料理やその組み合わせを個人に応じて提案する。健康な人だけではなく、患者や妊婦、高齢者など栄養管理が必要な人も対象にする。献立は各疾患の診療ガイドラインなどで示されているエネルギーや栄養素の摂取量などに準拠している。表示されるレシピ通りに調理してもらうことで、アプリが利用者の食事管理を支援する仕組みだ。
おいしい健康はこれまで、実際に調理してもらったレシピから利用者が摂取した栄養を分析して献立提案に生かしてきた。しかし「外食やコンビニで購入した食事など、自宅で調理した食事以外のデータの記録や解析ができていなかった。今後は、三食や間食の内容、またそれらをいつ食べたのか、という時間の情報も考慮して献立提案につなげたい」とおいしい健康の野尻哲也 代表取締役CEO(最高経営責任者)は話す。
今回の業務提携では、健康管理アプリ「カロミル」を開発・運営するライフログテクノロジーが持つ画像解析技術を利用し、食事を撮影するだけで摂取した栄養データを記録できるようにする。食事を撮影すると、料理が何かを判定し、それぞれの料理に含まれる栄養素を推定して計算する。外食などの栄養データも合わせて解析できれば、おいしい健康アプリで献立内容や提案頻度などを利用者に応じて、より個別化できるとしている。