2009年10月,Linuxの作者であるLinus Torvalds氏が来日する。Torvals氏の来日に合わせ,2009年10月18日から23日までの1週間,東京で3つのイベントが開催される。Kernel SummitとJapan Linux Symposium,そして北東アジアOSS推進フォーラムだ。
これらはどのようなイベントなのか。ITproの記事から解説しよう。
中核開発者がLinuxの方向性を話し合うKernel Summit
Kernel Summitは,Linus Torvalds氏を始めとするLinuxカーネルの中核開発者が,1年に1度顔を合わせる会議だ。開発の方向性を話し合う会議だ。完全招待制であり,招かれた70数名のカーネル開発者が開発の方向性や運営について議論する。
最初のKernel Summitは2001年,サンノゼで行われた。呼びかけたのは,現在The Linux FoundationのCTOを務めるTheodore Ts'o氏だ。2002年から2006年まではカナダのオタワで開催され,2007年はイギリスのケンブリッジ,2008年はポートランドが会場となった。
そして2009年は東京が舞台となる。2009年のKernel Summitに日本企業または日本人として招待されているのはNTTサイバーソリューション研究所の藤田智成氏,NTTデータの武田健太郎氏,NTTデータ先端技術のFernando Vazquez氏,サイオステクノロジーの佐藤嘉則氏,富士通の亀澤寛之氏,ルネサス・テクノロジのPaul Mundt氏,Novellの岩井隆氏ら7人である。
世界最大級のLinux技術会議Linux Symposium
Linux SymposiumはKernel Summitよりもより多くの参加者に開かれたLinuxの技術会議だ。1999年から2008年までカナダのオタワで開催されているOttwa Linux Symposiumは世界最大級のLinux技術会議として知られている。
日本では,2006年からOSDL(Open Source Development Lab)ジャパン(現The Linux Foundation Japan)により,日本国内における会議OSDL Japan Linux Symposium(The Linux Foundation Japan Symposium)がこれまで10回開催されてきた。