グーグルは2012年12月4日、パソコン(WindowsおよびMac)向け日本語入力システム(IME)である「Google 日本語入力」の最新安定版(1.7.1277.x)をリリースした。同社公式Webページから無償でダウンロードできる。既存のユーザーについては自動でアップデートされる。
Windows版では、今回のアップデートによりWindows 8に正式対応したことが目玉となっている。従来のデスクトップ環境だけでなく、Windows 8で新たに加わったモダンUI環境(Windowsストアアプリ)でも動作する(写真1)。Windows 8における標準のIME実装および呼び出し方法である「テキスト サービス フレームワーク」(TSF)に対応することで実現した。
Windows 8に関しては、(1)英語キーボードを使っている場合、「Alt+~」キーを漢字キーとして扱えるようになった、(2)IMEのオンオフ状態が言語バーの表示と一致しないことがある問題を修正した、(3)コマンドプロンプトなど独自に候補ウィンドウを表示するアプリケーションがクラッシュすることがある問題を修正した---といった改善も施されている。
Mac版も含めた共通のアップデート内容としては、Unicode Consortiumによって2010年10月に標準化された文字コード体系「Unicode 6」(6.0)で導入された「絵文字」の入力に対応したことが挙げられる。「はーと」や「どうぶつ」などを変換すると、変換候補として対応した絵文字が表示されて入力可能になる(写真2)。
ただし、Unicode 6以上に対応したOS環境でなければ、入力した絵文字は表示できない(文字化けする)。プロパティの「辞書」タブで「Unicode 6 絵文字変換」にチェックが付いて有効になっている場合のみ使用できる(写真3)。その場合でも、ユーザーに注意を促すために変換候補の横に「<機種依存文字>」と表示される(写真2を参照)ようになっている。