山川砂むし「砂湯里」3年ぶり再開 たまて箱温泉への通路新設

安田朋起
[PR]

 鹿児島県指宿市山川福元の市営施設「山川砂むし温泉 砂湯里(さゆり)」が5日、約3年ぶりに営業を再開した。近くの斜面が崩落し、休業を余儀なくされていた。東シナ海と開聞岳を望む砂浜にある野趣あふれる砂むし温泉。地元の関係者らがさっそく入浴を楽しんだ。

 この施設は海沿いの斜面の下にある。市によると、2021年11月23日、近くのコンクリートの法面(のりめん)が高さ30メートル、幅50メートルにわたって崩落。土砂が砂むし場に流れ込んだ。市が約3億6千万円をかけて法面復旧と施設改修の工事を進めていた。

 砂湯里は、市街地にある市営施設「砂むし会館 砂楽」より規模は小さいが、大自然の中で波音に癒やされる独特の趣があり、ファンが多いという。この日の記念式典で打越明司市長は「今日はまさにリスタートの日。みなさんもこの施設の魅力を発信していただきたい」と呼びかけた。

 砂湯里のそばには、絶景露天風呂で知られる市営施設「ヘルシーランド露天風呂『たまて箱温泉』」がある。法面の復旧工事に伴って両者をつなぐ連絡通路が新設され、歩いて行き来しやすくなった。高台に新しい展望台も整備している。たまて箱温泉も、来年度のリニューアルオープンに向けて大規模改修が進められている。

 砂湯里の営業は午前8時半から午後5時(受け付け終了は午後4時半)。水曜定休。大人1100円、小学生以下600円。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
安田朋起
鹿児島総局長
専門・関心分野
再エネ、原発、環境、災害、持続可能性