「安全管理いつも厳重なのに…」3人死亡の福島 温泉街に走った衝撃

有料記事

酒本友紀子
[PR]

 源泉かけ流しの硫黄泉が人気の福島県内屈指の名湯で何が――。吾妻連峰のふもとにある福島市の高湯温泉で18日、源泉管理のため山中に入ったホテルの支配人や従業員ら3人が亡くなっているのが見つかった。温泉街には大きな衝撃が走った。

 3人が亡くなった花月ハイランドホテルと同じ源泉を使う老舗旅館「吾妻屋」社長の遠藤淳一さん(69)は18日、「信じられない」とショックを受けた様子だった。高湯温泉観光協会のHPによると、高湯温泉では複数の温泉旅館などが9カ所の源泉施設を使っている。

 3人とは現場でよく会っていた。全員が温泉について詳しく、携帯電話とトランシーバーを所持し3人1組で行動するなど厳重な安全管理態勢だったという。

 県警は、3人が硫化水素ガスを吸った可能性があるとみて死因を調べている。

 遠藤さんは40年以上、源泉から宿泊施設などに温泉を引く供給パイプが湯の花で詰まらないよう定期的に清掃している。硫化水素ガスの濃度が高くなると中毒を起こす恐れがある。風がない日や濃霧の日はガスが滞留しやすいため気をつける。

 特に注意するのが大雪の時だ…

この記事は有料記事です。残り342文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
酒本友紀子
福島総局
専門・関心分野
共生社会、人権、司法、国策と地方
  • commentatorHeader
    小松理虔
    (地域活動家)
    2025年2月19日9時39分 投稿
    【視点】

    数年前にも秋田県で同じような事故がありましたし、豪雪地帯の温泉宿の皆さんですから危険性は熟知していたかと思います。記事にあるように、なんらかのトラブルが重なってしまったのでしょうか。今年は福島県内の各地で豪雪の被害が出ています。地元紙によれ

    …続きを読む