普段ランニングを楽しんでいても、「フルマラソン完走なんてとても無理」と思っている人は少なくないだろう。

しかし、プロ・マラソンコーチの金哲彦さんは、「初心者でも1年かけて練習すれば、完走することはできます」とキッパリ。

金さんの練習方法と、初心者が突き当たる「痛みの壁」を乗り超える方法を教えてもらった。

半年後にハーフを目指す

「今、5キロで精いっぱいという人は、半年後にフルは厳しいかもしれません。けれど1年後なら十分可能ですよ。一番早い方法は、大会にエントリーしてしまうこと。それに向けて逆算して練習していけばいいんです。まずは制限時間が緩い大会を狙ってみましょう」

1年後にフルマラソン完走を目標にする場合、半年後に20キロ走れるようになり、大会1カ月前に30キロ走れるようになっていれば、完走することは可能だという。

フルマラソン完走までの6つのステップ(画像:イメージ)
フルマラソン完走までの6つのステップ(画像:イメージ)
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より具体的には、以下のステップを踏んでいく。

(1)疲れたらウォーキングに切り替える「サンドイッチ」で1時間有酸素運動を継続できるようになる。

(2)1時間継続して走り続けられるようになる。この練習で、自分が走り続けられるペースをつかむことが大切。

(3)自分のペースがつかめたら、距離を延ばすことを目標にする。段階を踏んで、15キロくらいを目標に。15キロを2時間程度で走れるようになったら20キロに挑戦可能。

(4)練習スタートから半年後を目安に、20キロに挑戦。1人で走破するのは難しいので、大会にエントリーするのがお勧めとのこと。「ここまでくればフルは遠くないですよ」と金さん。

(5)フルマラソン挑戦の1カ月前を目安に、30キロ完走を目指す。やはり大会へのエントリーを推奨。

(6)フルマラソン挑戦前の1カ月間は、ラクな距離を走りながら、疲労を抜いて体調を整えていく(コンディショニング)。

「1キロを7分ぐらいで走り続けられるようになったら、途中でウォーキングを入れてもフルマラソンを5~6時間で完走できます。例えば東京マラソンは6時間30分の制限時間ですから、十分時間内にゴール可能です」

初心者の壁は「時間」と「痛み」

このように段階を踏んでゴールから逆算すると、なんだか自分にもできそうな気がしてくるものだ。

しかし、想定通りにいくほどフル完走への道は簡単ではない。